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メーカー・問屋・販売店

昨日は600近いアクセスを頂きビックリしております。
本当にたくさんの方が見ておられるということは記事を書く励みになります。
それでは、本日のネタを書かせて頂きます。


江戸時代から日本の流通業界は大阪商人が代表するように、
現在の作り手であるメーカー・それを仲介する問屋・消費者に供給する販売店という基本的な業種分けが成されております。
私どもの金物・工具を販売する流通経路も同様でございます。
しかし、いつも疑問に思うことがあります。
1.メーカーの営業マンが販売店に少し勉強する程度でできる説明販売を消費者に直接する。
2.問屋さんが小分けできる商品を小分けしたくないので、在庫を置かずに直送する。
3.販売店が小分けできる商品を小分けしたくないので、消費者に必要以上のロッド販売をする。
私どもの業界は上記のことが非常に多い。
1は販売店の業務を本来するべきではないメーカーが行っている。
2・3は職場放棄だと思います。

私が思うそれぞれ理想の業務内容は、
メーカー=製造者=消費者のために価格・品質共に良い物を作る業務
問屋=卸売業=効率良く製造したものを販売店に必要な分づつ大きく分ける(卸す)業務
売店=小売業=消費者に必要な分づつ小出しに売る業務
以上と思っておりますが、すべて現実とはズレています。

もしメーカーが直接販売すれば、問屋も販売店も不要です。
一見、メーカー直販の方が安くなるように見えますが実際そうとは限りません。
問屋・販売店が努力することにより、お客様に一番あった品物を一緒に選び、
またタイムリーな品物を効率よくお渡しすることが出来ます。
結果として、消費者であるユーザーは、都合が良くなっているはずです。

日本では電動工具メーカーで一社だけメーカー直販をしているところがあります。
ご存知の方も多いと思いますが、ヒルティといいます。
ヒルティは何も問屋・販売店を出し抜こうと思って直販をしたわけではありません。
最近はあまり使わなくなったのですが、火薬式釘打機というものがありまして、
 ヒルティ火薬鋲打機

どうも世界中で日本だけが銃刀法に引っかかるらしく、銃と火薬の所持許可が必要となります。
当然、問屋・販売店が中間に入ろうとすると、所持者以上の規制に引っかかります。
そのため、ヒルティは直販せざるを得なくなりました。
直販すると中間マージンは確かになくなりますが、
販売している商品が火薬銃とコンクリート用削岩機関係だけのため
そんなにこまめにユーザーまで営業できません。
そのためOEMと言って他社が製造している商品を自分のブランドで販売する商品群を増やし、
何とかこまめの営業活動できるようにしています。
ただ、問屋・販売店のいいところは良い商品やお値打ちな商品が出ると簡単に主力販売商品を変えることが出来ます。
ヒルティは一部の商品で自社生産ではなく、他のメーカー商品を自社ブランドで販売するOEM商品があります。
(ほとんどの電動工具メーカーはOEM商品を多く取り扱っています。)
OEM商品は仕入れる際に、あたかも自社製品のように特注でオリジナル色にし
そのため当然ながら本来のルートで販売している物よりコストが掛かり
直販の場合、その原価の高い商品を1台づつ販売しなければいけません。
まとめてたくさんの商品を問屋・販売店に納めるのと手間が全然違います。
結果として同等商品(ハンマードリル・レーザー機器・レシプロソー・アンカーなど)
が当店価格の1.5〜2倍ぐらいになっています。
これは一つの例ですが、私共が消費者のために値打ちな商品を供給している一例でございます。
これ以外にも問屋・販売店が行った方が消費者のためになることがたくさんあると思います。
私共はこのことを今後一つでも多く見つけ、実行していくことが宿命と思って日々送らさせて頂きたいと思います。
逆にメーカーには、流通のことは二の次にして頂き、本来のより良い商品作りを目指して頂きたいと思います。

追伸:やったぜ李! 日本サッカー優勝おめでとう!!