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卒業式と地震(アクセス20000突破記念)

18日は卒業式に行きます。
何の卒業式かと申しますと私の小学校の卒業式です。
18日を持ちまして小学校を卒業させていただきます。


って言うと?何かおかしいですよね。
すでに子供は全員この小学校を卒業しております。
私はこの小学校の評議員をさせて頂いており、卒業式が最後の業務となります。
ですから18日は卒業式の来賓として出席させていただきますので、6年生と一緒に卒業となります。


昨年の卒業式では、こともあろうに保護者代表の祝辞をさせて頂きました。
その時の祝辞と今回の大地震の被災者がカブってしまいました。
何がカブったかって?


話が長くなりますが、テレビで大勢の死亡者・行方不明者が出ておりますが、
家は流されながらも幸い救出された人も、これから大変な生活が余儀なくされています。
特に炊き出しや被災者の面倒を見るご婦人やまだ見つからない被災者を探している若い男性は、
被災者であっても必要な人力となりますが、足元の不自由になった老人が、
これから生きているだけでボランティアのお世話になるだけで惨めな思いをしていくだけですと何かかわいそうで・・・・
しかし、私は仮に被災しなくても足元がおぼつかなくなった時、どう生きていけばいいか?と思いました。
昨年の祝辞で「困った時は助け合う。」と言う話をしたのですが、老いてくれば、助けていただくことはあっても、
助けてあげることは出来ない。その中で何か出来ることはないのか?
今年度の教育講演会で私の後輩で全身マヒでも頑張っている人が、障害があってもまた起きればいいという講演をしてくれました。
体が不自由でも、同じ障害者を元気付ける生きた見本となっています。でも老いた時は、ちょっと違います。
そう言えば、自分は祝辞で
「感謝の気持ちを忘れない、感謝の気持ちは言葉にしないと伝わらない。」
と言ったことを思い出し、
「そうだ!これだ!!」
自分は大して儲からない修理などの仕事をした時、「ありがとう」と言われるとうれしいが、
「助かった。あんたのおかげで仕事が間に合う。」なんて言われると、
社交辞令的な「ありがとう」より感謝の気持ちが良く伝わり、単に感謝されるより素直にうれしいです。
このときは仕事をして本当に良かったと思います。
逆に、こう言える人間にならないといけないと思います。
これが今の日本人に一番足らないところだと思います。
「社交辞令よりうれしい感謝」これなら老いても出来ます。
被災者を助ける人たちの心を暖める「ありがとう」以上の感謝の気持ち。
被災者は、これから長く過酷な生活が始まったばかりです。
しかし被災者をいろいろな形で助けて頂ける顕著なボランティアもたくさん見えます。
その方々は、被災者に少しでも笑顔を戻すためにやってきます。


被災者の皆さん、ボランティアの皆さんの愛に対して無償ではなく”「ありがとう」以上の感謝”という名の有償で、
ボランティアの皆さんの心を暖めてください。
そうすれば、ボランティアの皆さんもボランティアをして良かったと思ってくれるんではないでしょうか。


本日の付録として昨年の私の祝辞の抜粋を添付いたします。被災者・ボランティアの励ましになれば幸いです。


祝辞(抜粋)
卒業生の皆さんも中学校あるいは、その上の学校や社会に出ていくと、ある時、乗り越えなくてはいけない壁が現れてくると思います。
逃げたくなるような壁、乗り越えたくてもどうしても乗り越えられない壁など色々な難関が出てくると思います。
若い皆さんにとってこの難関というものは、過ぎてしまえばひとつの「経験」ということにしかなりませんが、
この「経験」というものは、うれしいことも悲しいことも、すべて皆さんにとってかけがえのない財産となります。
この先、皆さんの前に壁が現れた時は、それをピンチだと思わずに自分を変えるチャンスだと思って、どんどん頑張って、色々なことにチャレンジしてみて下さい。
しかし、どうしても乗り越えることのできない壁に当たった時は、どうしたらいいでしょう。
その時は皆さんの家族や先生あるいは友達に協力を求めましょう。
逆に友達がそんな立場になっていたら助けてあげましょう。
それがより良い人間関係だと思います。人間という字は、人の間と書きます。
人は一人では生きていけません。
お互いに見返りは求めず、困った時は助け合う、そういった中でお互いが生きていくことが良い人間関係ではないでしょうか。
但しその中で、感謝の気持ちを忘れないで下さい。
また、感謝の気持ちは、言葉にしないと伝わらないということも忘れないで下さい。
将来、地球上の人が、すべてこういった考え方をもったら、すばらしい平和な世界になると思います。
そうなるかどうかは、若い皆さん次第ではないでしょうか。
陰ながら期待しております。

卒業生の皆さんは、これから大いなる夢と希望をもって中学校の生活をスタートさせます。
素晴らしい学校生活となることをお祈り致しまして、私からの祝辞とさせて頂きます。

平成二十二年三月十九日