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MAXの考え方について

一昔前まで、MAXと言えば釘打機の代名詞でした。
卸業界では「MAX信者」と言う言葉があり、日本の大工さんの半分くらいが
釘打機やコンプレッサーは必ずMAXを買うと言われるユーザーでした。
そのころは、他店ユーザーで
「おれのMAXのコンプレッサーで日立の釘打機が使えますか?」
と言う質問を良く聞いたものでした。
当時MAXの新製品の説明会に行ったとき、変わったばかりの所長が
「俺はとんでもないところへ来ちゃった。前の営業所はシェアが70%はあったのに、名古屋へ来たら60%しかない。」
日立・マキタ・兼松(現在はマキタに吸収)がある中でシェアが60%あったら、ほとんど独占です。
こんな贅沢なボヤキをするぐらいなのに現在はかなり他社に食われています。


どうして、こんな風になったのでしょう?
私が一人で言っているだけですが、”MAXの法則”という法則があります。
釘打機の釘は互換性のあるものとないものがあります。
”MAXの法則”というのは、MAXが先行発売したものは釘が各社共通、
MAXが後から発売したものは釘が共通で使えないという法則です。
ユーザーも販売店も釘が共通の方が良いに決まっています。
どうして、こうなるのか?ちゃんと理由があります。


MAX以外のメーカーはこれからMAXのシェアに挑んでいくわけですから、当然釘を共通にします。
ところが、MAXは市場の過半数を抑えていますから、売り上げを伸ばすには釘の売り上げが重要です。
釘に関しては当時でも2割前後と機械メーカーではない製釘会社の安い釘に押されています。
そのため、日頃お世話になっているユーザーの利便性を無視して新製品が出るたびに
先行発売でも後売りでも、関係なく新しい連結釘を発売してきました。
一番ひどいのが初期のフロアステープル、
兼松が8mm幅のフロアステープルを発売し、かなり売れました。
後から各々の他社も同様の機械を発売しましたが、当然日立・マキタは釘が共通ですが、
MAXは8mm梱包用ステープル打機で全く同じ釘及び機械を作っていたのにもかかわらず、
あえて9mmステープルタイプで発売しました。
当然あまり売れていません。


いまだにこういった考え方を続けているためか、シェアはどんどん下がって行くばかり、
確かに「売れてなんぼ」かもしれませんが、ユーザーあってのメーカーです。
ユーザーを無視したら必ずしっぺ返しが来ます。
MAX関係者の方、これを見ていましたらもう一度会社の考え方を見直してみてください。
今からでも遅くないと思います。
お客様のためによりいい仕事をする。いい仕事のみ選ばれる。これが自由競争です。
目先の利益にとらわれず、十年ぐらいのスパンで考えてみてください。
代理ですが、ユーザーを代表してお願いいたします。
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