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入隅カッターその3

昨日の続き
そこにやってきた前に働き者の大工さんで紹介した本人がやってきまして、
「こんなん作っちゃいましたけど、ちょっと試作品の評価をいただけないでしょうか。」
「分かった、じゃ貸して。」
「キーン」
手つきが明らかに違う。やっぱりプロの大工さんだ。機械刃物の当て方、送り具合、カンがいいです。
「いいんじゃない。でも実際現場で使わないと分からないけど。」
次にやってきた大工さんの棟梁。大変道具好きな方で、説明したら、
「今からフロアの張増しをやるで、使ってやら〜。」
ということで、入隅カッター君が出張します。
翌日帰ってきました入隅カッター君、刃物が少し減ったような感じです。
これぐらい使っていただけたら、現場で使えると言うことだと思いました。でもこの棟梁めったに人を褒めず小言の多い方で、
「コイツは深さの微調整が付いてないで、どいらい深さを決めるのがめんどくさい。」
「あと、刃が短い。貼りじまいの時やり戻しするのに5分(15mm)ないと釘が打てん!」
と辛口意見が2件。
「それでは微調整ダイヤルをつけて、刃物径を大きくして柱の入りしろを15mmにすればいいですか?」
「なら良い。」
この2点を改造して刃物径を60mmから70mmに変更して10本発注。
微調整ダイヤルのパーツもある部品を改造して10個発注。
刃物径が変わったのでベースも図面の引きなおして、予算を落すため素材を塩ビ板で発注。
刃物をくりぬくところが面倒なので、ホルソーを発注。
塩ビ板が着たので図面どおりにカットして、フライス加工して(フライス用の刃物は既製品がないので自作です。)
モーター本体のマキタ3705を10台特価で発注したものを改造して、
ついに入隅カッター1号機の完成です。
 完成品入隅カッター
売っては作って、作っては売って、2ヶ月ちょっとで在庫が尽きそうになったので、またそれぞれ10個ずつ発注。
さすがにだんだんペースは落ちて2年で40台ぐらい販売したでしょうか。
今でもたまに欲しい方が見えます。部品と刃物は用意してありますので、すぐ作ります。
当店自慢の一品でした。
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