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先週の解答(直流発電機)

西尾祇園祭がようやく終わりました。

それでは先週の解答というより、解説をさせて頂きます。
先週の問題は「この100V発電機で交流100Vの皆さんが使っている電動工具を使うとどうなるでしょう?」
と、いう問題でした。

今から30年位前実際にあった話をします。
そのころ(たぶん)農業用のポンプで直流モーターの機械があって、
その機械を電源のない所で使用するときに直流発電機を使ったという話を聞いております。
今では考えられないんですが、コンセントが同じらしいんです。(現物を見たことはありません。)
そのため、間違えて当時の100Vの電動工具(マルノコ・チェンソーなど)を使うと実は普通に使えてしまいます。
理由は1週間前の逆転ドリルの配線を見ていただければ分かりますが、電動工具のカーボンモーターは+100Vも−100Vも
同じ回転をします。そのため直流でプラグを逆にしても同じ回転をします。
ところが直流発電機で一つだけそれが原因の修理が多発しました。
それは、新ダイワのペッカーというチェンソーでした。
このチェンソーは従来のチェンソーと構造が同じなんですが、一つだけ違う所がありました。
それはスイッチが”マイクロスイッチ”と、いって非常に少ない接点移動量で作動するスイッチを言います。
(要するにスイッチの接続する部分のOFF時の間隔が非常に狭い)
そのため交流溶接機より直流溶接機の方が溶接しやすいのと同じ原理で、
マイクロスイッチの接点は直流には非常に弱く、ON時の放電量が多いためすぐに焼けてしまいます。
結果として「ペッカーを直流発電機で使うな」という常識が当時はありました。
(一応マイクロスイッチに耐電流AC100V15A DC100V5Aの表示がありましたが)

現在は電子マルノコやLED付きの電動工具がありますが、これらは整流回路や変圧回路があります。
当然直流では対応できません。故障に原因になります。
充電器やインバーター機能のものも使えません。蛍光灯もNGです。
ということは、今の機械ではほとんど使えないといったほうがいいでしょう。
直流発電機が、時代に合わせて消えてくれてよかったんではないでしょうか。
それではまた。
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