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平行の合わないマルノコ

たまに、
「定規に沿わせて切ると、マルノコが逃げていく。」
とか、
「定規で切ると、きしんでしまう。」
なんて言ってマルノコを持ち込まれる方がみえます。
「だから、ベースを替えてくれ。」
なんて言われる方のいますが、これはベースの不良ではありません。
ほとんどが刃物の上の部分のカバー(ソーカバーあるいはギヤーカバーと言います。)のひずみです。
原因は刃を引っ込めている時にマルノコを落としたり、マルノコの上に重いものを乗せたりして、
ベースと本体にねじる力がかかり、ソーカバーがねじれてしまうために起こります。
ですから、正しい修理はこのソーカバーの交換になります。
でも、このブログを見ている方は、
「交換しなくても今のマルノコは調整が出来るから替えなくても・・・」
と聞こえてきそうですが、確かに今のマルノコは調整が出来ます。しかしソーカバーそのものの、ねじれを直すわけではないので、
刃の出方が大きい時と小さい時で刃とベースの平行度が違ってきます。
刃の出方が大きい時は確かに微調整をすると平行が直りますが、刃を引っ込めた時は微調整をしても、
刃が平行に動くだけでベースと刃がなかなか平行になりません。
だから、私はお客様の了解を取った上で、禁じての裏技を使います。
何をするかと申しますと、壊れた時の逆のことをします。
要するに、刃をいっぱいに引っ込めた状態で、ねじれを戻す方向にねじります。
どれくらいの力でねじったら良いかは、ねじってみないと分からないので、少しづつ力を強くしては平行度の確認をします。
これで直れば儲け物です。
しかし、運悪くソーカバーが折れてしまうこともあります。
でも、この時はすでにソーカバーにヒビが入っているときがほとんどです。
元々この部品を交換することが、正しい修理ですから、折れたら予定通りの交換となりますので、素直に交換します。
皆さんもこんなことが起こった時は、このことを思い出して挑戦してみてはどうでしょうか?
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