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売った商品の責任

先日、ある大工さんから電話があり
「超仕上鉋のオートリターンが利かなくなったので、後ろのリミットをガチガチやっていたら上に上がったまま下りなくなった。」
との連絡が入り、現場に向かいました。
実はこの機械5年以上前に販売したものなんですが、最初から不具合が多く、長期にあいている時にマキタの本社に持っていき、
全部ばらして、再組み立て調整して再納品したものなんです。
ここの社長は良い方なんですが、たまにグサッと言われることが気になって、嫌なことを言われないように努めさせております。
今回修理に伺った時は、加工材を感知するリミットスイッチが材料の上に当たる部分に対して入り口・刃物前・刃物後と
三箇所付いているのですが、そのうち刃物前と刃物後のリミットが一番上まで行っても材料が通過した後は戻るようになっているのが
正常なんですが、この機械は再調整したはずなのに、リミットを一番上まで強めに押すと引っかかって、リミットが落ちてきません。
そんな状態ですと、全くリターンが使えません。
その日は、とりあえず、職人さんに原因・症状・対策を説明して後日こういった問題が起きないように修理させていただくことにしました。
丁度、その時に社長がお見えになりましたので、今回の件を説明して、無償で修理させていただくことにしました。
でも、この機械は購入後5年以上経っています。メーカー側の常識で言えば有償修理ですが、
この症状は明らかに自然故障や過失のあるものではありません。
再調整の時点で問題があったことが今になって明るみに出たものです。
5万円以下の電動工具ならともかく、定価50万円以上する機械です。
とても修理代をいただけません。
かと言って、この修理をマキタ担当営業にお願いしても直せないでしょう。
ですから、工賃無償で頑張ります。
これが、”売った商品の責任"です。
しかし、タダでは修理をしません。
一番大切な”信用”を失わないようにします。
これは、どの業界でも共通して言えることではないでしょうか?
経営者だけでなく、職人さんも同様だと思います。
それではまた。
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