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裏刃のお話 その2

兼房の替刃式超仕上刃は逆目が良く止まり艶のある状態が長く続くというすばらしい特徴があります。
この刃を利用して「技秀」という替刃式鉋が作られました。
単純に超仕上げの刃を手鉋の幅にカットして、面を取って手鉋の台入れ屋さんに仕込んで頂いただけの商品です。
これも逆目が良く止まるということで、良く売れました。
別称で台入れ屋さんが発売しているものが「プレーナープロ」日建が発売しているものが「響」と言う名前で販売していますが、
すべて刃物は兼房製です。
ですから、刃物は共通で使用できます。
この裏の構造は画期的のように見えますが、実は鉄鋼業界ではもっと以前から使用されていました。
例えば、鉄のシャフトを加工する旋盤の替刃式のバイトの替刃は「技秀」と同じ裏加工されています。
 バイト用チップ
刃物が鉄を削るときも刃物の進入角の関係で逆目に当たるビビリが出やすくなるために、
手鉋の裏刃と同じ理論で、鉄の削りくずを起こすことによって、ビビリを減らすことが出来ます。
また、食いつきを防止する効果もあります。
食いつき防止と言えば、大日商の安全座彫りカッターの外周刃にも裏刃が付いています。
もちろん、食いつきを防止して使用者に手を取られて怪我をすることを防止しています。
それでは、また気が向いた時に裏刃の話の続きをします。
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