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建築用木工機械の将来は?その1

最近は大型の木工機械が全く売れないと思っていたら、昨年くらいから中古の木工機械の相場が下がってきたところへ
今まで購入しなかった使用者層が貯まっていたこともあり、中古木工機械が良く売れています。
売れ筋は直角二面かんな盤や定盤固定自動かんな盤など大工さんが購入されるもっとも高額な機械です。
しかし、いくら中古の機械を販売しても、そのメーカーには、利益がありません。
たまには新品を売らないとメーカーに部品と問い合わせだけでは少しかわいそうです。


15年前までは新品の木工機械も何とか売れていましたが、
その後、プレカットや既製造作材に押されて、素材加工もなくなり、木工機械メーカーも衰退の一途を辿ることになってしまいました。
特に地元近郊に多かった建築用木工機械メーカーは
愛知県の松岡鉄工は社長が夜逃げ、マキタの超仕上げを作っていた加藤精密は自動車部品に転業、伴鉄工は製造部門を廃業
隣の岐阜県はミナックスは倒産、隣接しているリョービの木工機製造している常盤工業とまた隣の美濃工業も工作機械関係ばかり作り、
一番元気だった小牧市の飯田工業は自社製品の売上が落ち込む中、それまで売上の3分の1近くあったマキタの100V木工機械の製造をマキタに戻されて、
売上が半減以下になってしまい、路頭に迷っている社員に対し、苦肉の策で、大リストラを勘考。
まず、マキタの製造工場跡地の活用として、ワイドベルトサンダーのアミテックに使っていただき、
小牧の本社工場の事務所棟のみ活用し、商品原価を抑えるという名目でメイン工場を中国に設立。
もちろん本社工場で働いていた従業員は退職か中国への単身赴任の選択を不公平がないように全員にお願いします。
結果は、ほとんどの方が退職されたそうです。会社が倒産するよりはいいでしょう。致し方ないと思います。
長野県の下平製作所は長い間日本中の大工さんに高級な木工機械をお値打ちに製造されていました。
しかし、この会社も採算が合わなくなり、廃業されました。現在は社長の息子さんが部品の供給と修理で売った商品の責任をこなしておられます。
一宮市に日本一精度のいいと言われる手押しかんなを作っていた太洋製作所も倒産しました。
しかし、使用者が日本一と、言われるくらいですから日本中で、会社がなくなっても機械は元気に動いております。
そのため、倒産時にいた従業員が、部品供給と修理の会社を設立して、元気に動いている機械が不調の時に対応して下さります。


最後に日立・マキタの話をしますが、続きは明日。
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