私がこの業界に入ったころ、大工さんがやたらと
「せし」と言う言葉を使うのですが、最初は意味が分かりませんでした。
あるとき、ある大工さんが
「せし」
と、言われましたので
「”せし”って何ですか？」
と、尋ねたら
「施工主のこと。」
と、教えていただきました。どうもこの辺の”方言”っぽいようです。
最近は”せしゅ”と呼ぶ方も増えてきましたが、大工さんが”せし”とか”せしゅ”と呼ぶのは、
ちょっと疑問に思います。自分に例えるなら、お客さまのことを”きゃく”と言っているのと同じになってしまいます。
大工さんに限らず、建築工事に関わる方には”せしゅ”ではなく”お施主様”と呼んでいただきたいと思います。
話は戻りますが、私がこの業界に入ったころはお施主様が大工さんのことを「お大工さん」と呼んでいました。
でも、お施主様に面と向かって「せし」と呼ぶことはないとしても、他業者に「せし」と呼んだら、
これでは売り手と買い手の立場が逆転しています。
これが、現在大工さんに直営工事がこない原因の一つになっているような気がしてなりせん。
これから、直営の工事を請けようとする若い大工さんたちには、過去の悪いイメージを脱却した、
良いイメージの大工さんになっていただきたいと思います。
でも、私ども「販売店」にとっては「お施主様」と「お大工様」です。
それではまた。
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