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水盛缶その2

丁張り(http://www.polaris-hs.jp/zisyo_syosai/tyohari.html)の時に昔は必需品であった水盛缶。
上記リンクのとおり別称「水盛り遣り方」というくらいですから(これが語源なんでしょうか?)
この時に方位を確認するのに方位磁石が必要なんです。
業界の方には、理由を説明する必要はないでしょうから、理由は割愛させていただきます。
ところで、この水盛缶を販売するとき、お客様が
「この磁石、本当に合っているのか?」
と、よく尋ねられました。実はこの時に指している方角が微妙に違うんです。(理由は後ほど)
自分がいつも不思議に思っていることが一つあるのですが、大工さんってなぜか方角が分からないと言われる方が多いんです。
現場を電話で確認するとき「その信号を西に行くのですか?」と尋ねると
「”西”じゃ分からん!お前のほうから来ると右だ!」
と、いう感じのことが多いんです。でも、自分は色々なところから回っていくので、右左で表現されると分かりにくいんです。
でも、大工さんって住宅を見ると一発で方角を見分けます。住宅の方角は違っても45度です。
稀に90度近く振っている住宅もありますが、3棟見れば1件だけおかしいので、すぐ分かるはずです。
水盛缶からかなり話が逸れましたが、当時の水盛缶には磁石の他にもう一つおまけがありました。
それは透明のガラス管でした。
当時はビニルホースはあったんですが、丁張りで使うとすぐにホースが傷んで水面が分からなくなるので、
水面専用で透明のガラス管を使う方も見えましたが、取り扱いが悪いとすぐ割れるので、知らないうちに消えていきました。
その後、協和建鉄というメーカーから「ヨコピタ」という青い不凍液を入れっぱなしの簡単便利な、商品が瞬く間に普及しました。
この商品も使いようで便利であったり、クレームが多かったり・・・
「すぐに空気が入る。」:運ぶ振動でタンクや検知器の空気が逆流しただけ。
「空気が抜けない。」:空気は必ず上に上がるので、検知器側に順に送るだけ。
しかし、この商品も電子レベルやレーザーラインの普及で売れなくなり、数年前ついに協和建鉄は倒産しました。
でも、あのホースは柔らかくて使いやすかったんですが・・・・
それではまた。



あっ!忘れていました。販売する時、方位磁石が正確に指さない理由。
それは、当店が金物店で鉄がいっぱいあるからです。方位磁石は地球の磁力に反応しますが、それ以上に近くの鉄に反応します。
ですから、信用しない方には、屋外で確認すると、
「あれ?本当だ。」
と、言われていました。
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