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防風下振

今週の問題の”ヨコピタ”に難航していますので、協和建鉄つながりで防風下振のお話をします。
上棟には不可欠な防風下振。風の影響が少ないので便利です。
この商品が発売されるまでは、普通の下振を垂らして、下振の錘の部分を水の入ったバケツに入れて、使ったということを聞いております。
この原理を利用したものが協和建鉄から発売された”タテピタ”です。
先日、コメントでも問い合わせがございましたが、今でもタテピタが欲しいという問い合わせがございますが、
1年以上前に協和建鉄は廃業しました。この会社が作っていた”ヨコピタ”も”カネピタ”もありません。
(現在はカネピタの模造品が他社から発売されております。)
現在、防風下振を製造しているのは三共技研のみです。(厳密にはサンテックという会社が単発販売しています。)
以前はこの類の商品を何社も作っていました。しかし、三共技研以外のメーカーはすべて倒産あるいは製造を取りやめました。
なぜか?この理由を三共技研の元営業に聞いたところ
「アルミのスライドする二本の角パイプがオーダー品で、一度に5000個作らないと採算が合わないんですよ。」
「じゃぁ、年間でいくつ売れるの?」
「日本の消費量が年間6000本。だから、2社以上が作るのは無理です。三共技研も種類の違う防風下振を販売しますが、
すべて角パイプは共通にしています。」
とのこと。
でも、どうして使用量の減っていない防風下振が売れなくなったか?
原因として
1.以前は請け負った大工さんが当たり前のように買ったが、今は建前チームの防風下振係が持参するため、全員が所持する必要がなくなった。
2.手刻みがなくなったため、曲がった通し柱も使わなくなり、上棟での使用頻度が少なくなった。
3.大工さんに利益が出ないため、大切に使うようになった。
4.必要な人はほぼ全員持っている上、購入する必要な若手もいないため売れなくなった。
以上、私が思ったことを書かせていただきました。
でも、なくなっては困る道具です。製造者にもがんばっていただきたいものです。
それではまた。
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