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タテピタ調整

もう5年以上前に廃盤になり、2年前に製造元の協和建鉄が廃業されたために部品の入手すらできなくなってしまったタテピタ。
知恵袋を見ていると同じ方が何度も5000円で分けて欲しい質問をされています。
今でも欲しいと言われる方のたくさん見える防風下振です。
伸縮できない欠点がありますが、風の影響を全く受けず、どんな所でもすぐに止まって、
しかも柱の転び具合を両方向同時に見ることの出来る優れものです。
原理はいたって簡単で、アルミの丸パイプの中に直径15mmほどの錘の先端の中心に黄色い指針が埋めてあり、
その指針が目盛りの付いた透明のポリカーボネート樹脂の目盛りに合えば垂直になる下振です。
揺れ止めには通称「あぶら」と呼ばれるものが入っていますが、実はその正体はグリコール溶液と言って
濃い砂糖水のようなものです。
実は代用で砂糖水でも出来ますが、濁りやすいので普通の水道水で十分です。
違いは止まり方が2〜3割遅くなるだけです。


前置きは長きなりましたが、先日久しぶりにこのタテピタの調整依頼がきました。
当然修理依頼するところはありません。タテピタは昔から自分で修理しております。
タテピタは一番上を左右にずらして、調整するタイプと一番下の目盛りを左右にずらして調整するタイプがあります。
今回は新しい方の下の目盛りを移動させて調整するタイプでした。

調整方法は完璧に垂直に立てて、その時の指針に目盛りを合わせるだけです。
しかし、完璧に立った柱はありません。
代用として倉庫のH鋼の柱を使います。
まずH鋼の隣り合う面にパーフェクトキャッチで下振をタテピタの長さ分垂らします。
そしてその誤差を読み取り、誤差分の厚みのものをタテピタの柱に付く部分に入れて柱に縛り付ければ
垂直ではない柱に対してタテピタは垂直に立ちます。
目盛りを読むと前後左右とも3mmくらいづつ違っています。
下のナットを少し緩めて前後左右に少しづつ移動させてピッタリのところでナットを締めればOKです。
上で動かすタイプでもやり方は同じです。
お客様お待たせしました。次回の上棟で有効にお使い下さい!
それではまた。
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