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スクリュー釘

スクリュー釘と言ったら、今では一般的な釘となりました。
昔はステンレスでもスクリュー釘ではなく、スクリューの付いていないスムース釘が使われていました。
ステンレスは錆びないため、「振動で抜ける!」と言われ、今ではスクリュータイプしか売れません。
 スクリュー釘
現在、若井産業のスクリングと呼ばれるスクリューに逆目が付いたものが売れています。
 スクリングネイル
釘打機用の釘もステンレスは、ほとんどがスクリュータイプになりました。
鉄の連結釘も手打ちの釘よりも細い釘は抜けやすいため、スクリュータイプがよく売れます。
さらに、先端が従来のダイヤモンドポイントではなく、木割れ防止用のチゼルポイントがほとんどです。

チゼルポイントは木の繊維を切断してはいるため、木が割れにくいのですが、木の繊維が戻ろうとする力が弱いため抜けやすくなります。
元々、打ち込んだ釘が抜けないのは、木の繊維を広げて入った釘を、木の繊維が挟みつけるため通常の摩擦よりも強くなるために抜けにくくなります。
そのため、釘の引き抜き抗力は釘の太さの自乗に比例すると言われております。(但し木が割れない場合)
そのため、細い釘は抜けやすくなるため釘打機用の釘はスクリューが主流となりました。
スクリュー釘を手で打ち込むとスクリューのねじれに沿って回転しながら入りますが、釘打機でスクリュー釘を打つと回るでしょうか?
この回答はMAXが実験をしたそうです。
高速度カメラで撮影した結果は


ちゃんと回っていました。
但し90度だけ。
一ひねりの間ではありません。1本打つ間です。
でも、これは回っていないので等しいですよね。
回らずに入ったり全部で90度程度の回転では、スクリューが周りの木の繊維を削りながら入るので、あまり効かないような気がします。
昔の親方が
「釘は一気に打つな!一気に打つと抜けやすい。」
と、よく言われました。
最近その理由がようやく分かりました。
ゆっくり打つとダイヤモンドポイントが木の繊維の柔らかい所を縫いながら入っていくため、
木の繊維を損なわず、最大限に繊維が戻ろうとする力を使って抜けにくくなりますが、
釘打機のように、一気に打つと、木の繊維を切断しながら入るため、木の繊維の戻ろうとする力が軽減してしまいます。
やっぱり、経験は理屈よりも確かなようです。
それではまた。
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