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高圧コンプレッサーのオ−バーホールその2

オーバーホールで何を行うか?
まずは、昨日の点検で状態確認後、カバーを開けて、常圧と高圧のピストン及びシリンダの状態を目で確認します。
手前が高圧ピストン 
まずはカバーを外して、シリンダも外して、状態確認します。
1.ピストンリングの摩耗状態
2.ガイドライナ(上記写真の高圧ピストンの周りにある帯状のリング)の摩耗状態
3.ピストンの中にあるベアリングの状態
4.クランクのベアリングの状態
以上の点を高圧側も常圧側も確認します。
最近の常圧側のピストンはロッキングピストンが多く採用されています。
ロッキングピストンは、ピストンのベアリングがなくロッドとピストンが固定されピストンリングの変わりにリップリングが使われています。
常圧側のリップリングが摩耗すると、こうなります。

完全に向かって右側が片減りしています。
このくらい減っていますと、ピストンとシリンダが接触するためにシリンダも磨耗してしまいます。
当店でお客様にお願いしていることは、こんなにピストンリングが磨耗する前にピストンリングとガイドライナを交換して
早期に対処することによりシリンダの磨耗やシリンダの削りカスによるクランクやロッドのトラブルを防ぎましょうと言うことなんです。
ピストンリングおよびガイドライナの交換であれば1万円未満で済みますが、
シリンダまで逝かれると汲み上げ時間が延びるため常圧側も磨耗しやすくなります。
そこまで逝かれると2万円以上、クランクまで逝かれると4万円以上掛かります。
くれぐれも高圧コンプレッサーの状態にはシビアになってください。
それではまた。
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