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焦げ付き

このタイトルの意味がお分かりになりますか?
決して鍋が焦げたわけではありません。
売り掛けを滞納していることです。
ここでするようなネタではありませんが、これは昔からの現状です。
大工さん相手に道具を売るものは、信用貸しをしているところがほとんどで、担保も金利も取りません。
そもそも道具屋の前身は当店のような鋸の目立屋や鉋の台入れ屋から始める者が多く、
小額の取引のため、盆暮れ勘定が多く、売る側も目立代や打ち刃物など利益率の多い商品が多いため
盆暮れ勘定の方が請求書も書く手間もなく、かえって手間が掛からないため、この取引が横行していました。


時は変わって、今や電動工具やエア工具のように利益率の薄い商品が主流となりました。
さすがに盆暮れ勘定の方はなくなりましたが、信用取引のため、
「支払う金がないから、今は払えない。」
と言う口実が常識では通りませんが敗訴したものと同じで、ないお金は払わなければいけませんが、
払うことができないため、売り掛けを集金することができません。
ですから、年末には心を鬼にして取り立て屋に変身します。
携帯に電話をすると出ない人もいます。
自宅の電話さえ出ない人もいます。
みえみえの嘘をつく人もいます。
せっかく良心的にお施主様のために値打ちに仕事をしても利益が出ないために借金を払えず、悪い棟梁になって投了してしまう人もいます。
これを見ておられる職人さんには、そんな方はみえないと思いますが、
日本中には少ないですが、こんな職人さんもみえれば、それで苦しい思いをしておられる同業者もいることをご理解願います。
それではまた。
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