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新製品徹底研究(100Vインパクトドライバー)完結編その2

昨日の続き
インパクトの原理は分かりづらいでしょうが、この方式のため、叩く前の状態のトルクはトルク表示の大小に関わらず、8N・mで空回りしてしまい、
木ねじを締める速度は表示トルクよりも回転数の方が影響を受けることになります。
現に初期の頃の100Vインパクトドライバーは回転数が2000回転くらいでした。
それが高速ネジ締めのため現在は3000回転以上になり、締め付け速度がかなり上がりました。
それに対して軽量化、小型化を目指すため、中外の両方にコイルがある交流モーターを
回転部のみコイルの直流モーターに変えて、耐久性のない直流モーターに変えました。
日立に関しては、さらに軽量化を図るためブラシレスモーターを採用しています。
ここで、話を変えますがオイルパルスドライバーが以前よりあります。
このドライバーはトルク表示はマキタの100Vタイプの場合6963で30N・mしかありません。
しかし実際に締めると軟らかい木に限っては、締まる速度が早くなります。でも回転数は2600回転です。
これはどういうことか?
実はこの違いは1回の打撃でビスを回す角度の量が違うんです。
ハンマーで半回転の反動で叩いて回す量よりも、オイルパルスブロックで回す量の方がはるかに多いんです。
オイルパルスブロックは遠心クラッチのようになっていて、回転が速い時は内側のコアが広がって、外側のコアを回します。
ビスが固くてなかなか回らないと回転が遅くなり、遠心力がなくなるため空回りして、また遠心力を付けることにより、
再び外側のコアを回します。この時、叩いているわけではなく摩擦で回すため、回している時間が長くなります。
その代わり、+ネジを締める場合、ビスが外れやすくなります。
通常のインパクトドライバーも空回りを始める設定の8N・mの設定をもっと上げれば、ビス締め速度が上がるはずです。
方法は簡単です。昨日の写真のハンマー下のスプリングをもう少し強くするだけです。

しかし、これを行なうとオイルパルス同様、+ネジの場合、+が外れやすくなります。
今回発売されたTD0220は金物専用という目的なら、これを行なうべきだと思います。
そのため、マキタ本社に直接問い合わせてみました。
今日はここまで。続きは来週UPします。
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