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先週の解答(消えたオイル式コンプレッサー)

先週の問題は「どうして建築用でオイル式のコンプレッサーがなくなったのか?」
これについて、特に各メーカーからは明確に語られていませんが、考えられる理由を挙げてみたいと思います。
1.オイル溜めが必要なため、横向きに置いたりすることができない。
オイルレスのコンプレッサーが普及し始めた頃MAXのAK615や日立のPA600シリーズは立てて置くことができます。
このような場合、オイル式はオイル漏れやシリンダにオイルがふさがってしまい使えません。
2.現在、主流の水平シリンダが使えない。
オイル式はシリンダにオイルをかけて落ちてくることを利用してオイルが全体に回ります。
水平式はオイルが戻ってきませんので、水平シリンダは使えません。
3.オイル漏れのため、現場が汚れる。
昔のオイル式はコンプレッサーの周りにオイル染みが発生するため、屋内にはあまり置くことはしませんでした。
クレームの少なかった頃の話です。現在だったら、大問題です。
4.重量が重くなる。
オイル式はピストンリングとシリンダ内側が鍛造式のため、重い鉄を使います。
またオイル+オイル室も必要なため余分な重量がかさみます。


このように、オイルレスの方が良いことばかりのように見えますが、磨耗の早いアルミシリンダや樹脂製のピストンリング・ガイドライナ(ピストンとシリンダが接触しないように間に入っている樹脂シート)があるため、定期的に部品交換が必要となります。
また、クランクやロッドのベアリングもオイルレスのため、寿命が短くなります。
それではまた。
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