PVアクセスランキング にほんブログ村

松井鉄工所のお話 その3

満を持して発売されたラジアルカッター。

前作のスライドーが売れなかった最大の欠点(鎧加工以外何も出来ない)を克服するために
主力の格天加工だけでなく多機能な機械にしました。
・階段のギボシ加工
・階段の親板加工
・スライド切断機能
・その他のミゾキリ作業など
このあたりの改良は松井鉄工所ならではの手作りの汎用性の良さでもあります。(もちろんモーター部は既製品です。)
しかし、このラジアルソーは60kg(発売当時)もあり、とても現場に持ち込むようなものではありません。
価格も40万近くします。
結局、利益を生むほど売れませんでした。


松井鉄工所では、次の電動工具を考えることに。
再度、大工さんの力を借ります。
「何か作業で大変なことはありますか?」
「丸太の皮剥きは大変だから、そんな機械があったら・・・。」
すぐに丸太の皮を剥ぐものを調べたようです。
するとあったんですね〜。
http://www.fujiwara-shouten.com/shop/products/detail.php?product_id=1693
こちらは100Vタイプの動画

これを自社でオリジナルの商品化することに。
モーター部はマキタのチェンソーの5014Bを使いますが、
マキタブルーのままではバレバレですので、特注で若草色のハウジングを使い、(チェンソー本体一式よりも高いようです。)
ベルトカバーも色をそろえるため自作で作りますが、そのあたりは船舶関連会社だけに型を作り
防水用のFRPを使ってベルトカバーの色でおそろいにします。(FRPの手作りだけに結構コストかかっています)
完成したものがこの丸太はつり機
(排気カバーはPL法対策で付きました。)
単純な構造だけに当時の定価が16万円くらいだったと思います。
問題の重量も持って使う機械だけに、軽く作り、良いチャンスで名古屋市の国際木工機械展に出品し、
目標の400台の受注を目指してPRすることになりました。
明日が最終回
2572222