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バラバラな手と目と頭

先日、来店された還暦直前の大工さんとの話。
「いつも大工さんの仕事ぶりを見て思うことがあるんですが、大工さんって手は現在進行形の部分を追っていて、、目はその次の作業部分を睨んでいるのに、頭の中はさらにもう一歩前の作業を考えているように見受けられるんですが。」
と、話すとその大工さん、
「そりゃそうだよ。そんでないと今の単価では合わないけど、最近はウチの病人のことや仕事の途中でかーちゃんがウチのことを言い付けるので、それが頭の中に残るので、効率の良い仕事ができなくて、若い時みたいに仕事ができん。」
「そう言えば、W大工さんがH大工さんと一緒に仕事をしているときに、H大工さんが仕事中に『あっ!いい女!!』と通り過ぎてから言うので、H大工さんが『どうせ言うなら通り過ぎる前に言えよ〜。俺は仕事しながら綺麗なオネエチャンのチェックは出来ん。綺麗なオネエチャンが視界に入ったら手が止まる。』と、不機嫌そうにしているが、H大工さんは『俺は綺麗なオネエチャンをチェックしても手は止まらないし、頭は次の段取りをしている。」
と、言い争ってはいるが、常傭仕事中なので、あまり褒められたことではないかもしれない。


でも、以前整形外科医の先生が言っていた「労災事故の起きる時間帯は11時30分ごろと午後5時台」
次の段取りをしなくても良くなって集中力がなくなるというよりも集中力の必要性がなくなる危険な時間帯でもある。
自分が過去にボール盤に手を巻き込まれた時も、最後の1本で集中力の必要性がなくなった時であった。
この時は握力で鉄工ドリルを止めてしまったので、大きな事故にはならなかったが、
同時期に近所の建具屋さんが傾斜盤で溝を突いているときに、手を突っ込んで指を数本失った時も最後の1本であったらしい。


電動工具の業界では「作業性と安全性は反比例する」と言われている。


少々仕事を急ぐために将来を無駄にしてはいけない。


車の運転も同様である。


それではまた!