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与えられた使命

先日の記事を話が被りますが、話を戻して説明します。


半年前に亡くなられたA大工さんが具合が悪くなるまでお手伝いに行っていたB大工さんのところに伺った時
「A君が途中で来なくなったんで現場に置いて行った道具を一式預かっているけど、どうなった?」
これは半年前に葬儀でお願いされた件ですが遺族代表の奥さんに伝えてありますが、その時奥さんは
「旦那のお母さんと弟さんに相談するから、ちょっと待ってね。」
と言われたまま、半年経っていた。
B大工さんはいくらでもいいから置いて行った道具を買うと言っておられますが、
奥さんは野放しのままなので、自宅に電話すると
「この電話は使われておりません。」
これは、どういうことか?
仕方がないので、亡きA大工さんの実家に電話する。
今度は、A大工さんのお母さんが出るが高齢で耳が遠く、話がまともにできない。
弟さんに折り返し電話を頂くように話を付けるが、忙しいという理由で全く電話が来ない。
そこで80歳のお母さんが金曜日に来店された。
希望は道具と木材を片付けたいわけであるが、作業場はお母さんの名義、道具は亡きA大工さんのものであるから
遺族であるA大工さんの奥さんの持ち物と言うことになる。(息子さんがいるが現在大学生)
だから作業場の中のものはA大工さんの意思が明確にならないと、処理ができない。
週が明けて月曜日に親戚でもあるA大工さんの兄弟子から電話が
「今日A大工の作業場に来れんか?」
中途半端な時間に予定を入れると後の予定が組みにくいので、すぐに伺う。
ここは3年前に製材機を片付けたが、先代から製材機を使っていたため、木材の量が半端ではない。
A大工さんの奥さんにとっては、完全に負の遺産である。(このことは分かっていないと思う)
この後お母さんも近くの材木屋の社長も見えたが、思いは同じ。
お母さんに話を伺うと、お嫁さんと全く縁が途絶えているようである。
これでは、先に進まないわけである。
帰りにA大工さんのアパートに寄ると、住人が変わっていた。
電話が切られている理由が分かったが、このことは誰も知らなかったようである。これも問題だ。
勤務先も実家も分かっているが、一番穏便な方法としてA大工さんのお姉さんに電話する。
このお姉さん、実はA大工さんの同級生で唯一冷静に奥さんと話ができる方である。
電話で事情を話すと、快く受けていただいた。
共に親子2代お世話になった大工さんである。
亡くなられても最後まで責任を果たすことは当然である。