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続・鉄骨を止めるビス

先日のコメントで当方の説明不足のために頭を悩まされた方がおられましたので、続報いたします。


※参考:前回の記事
その1http://d.hatena.ne.jp/toshikane/20110309/1299619133
その2http://d.hatena.ne.jp/toshikane/20110310/1299705476


前回の記事でも書いてありますが「鉄骨を止めるビス」と言う表現は文法的におかしいはずです。
これは「大工さんが厚み2.3mmのC型チャンネルに木下地を取りつけるために必要なビス」になります。
ですから正しい表現としては「木を鉄骨に止めるビス」になります。
でも木工事が本業の大工さんにとっては木は本職部門であっても鉄骨(Cチャン)は部門外です。
だから無意識のうちに自分の仕事をする部分を鉄骨に止めるビスが欲しいと言う表現になっているような気がします。
実際にその仕事をする場合はリーマーテクスを使います。

このビスは「タッピング」と言われる方が見えますがタッピングと言うのは「雌ねじを作る」と言う意味で
穴を開けるとかネジを締めるという意味は含まれていません。
そのため、正式には「リーマー付ドリリングタッピングスクリュー」と言いますが長すぎてこんな言い方をする人はいません。
リーマー=(木の)穴を広げる
ドリリング=(鉄に)穴を開ける
タッピング=(鉄に)雌ねじを作る
スクリュー=(鉄に)締めるねじ
と言うように1本のビスは4つの作業を行っています。
それとリーマーテクスには「フレキ」と言う表記のあるものが多いのですが、
これは皿下にギザギザが付いていることを示しています。
本来「フレキ」とはギザギザを意味しているのではありません。
「フレキシブルボード用」の略で硬質セメント板等を固定するときに普通の皿頭は沈まないので、ギザギザを付けます。
リーマーテクスでも木下地用の場合、フレキと表記してもフレシキブルボード用ほどのギザギザではなく、
硬めの木でも多少めり込みやすくする程度のギザギザが一般です。
もしギザギザが大きいと木下地とCチャンが寄らずに浮いたまま頭が沈んでしまいます。


それでは実際に締めてみますが、締めたところを見ても分からないので図で説明します。


これでお分かりいただけたでしょうか?