昨日の電話より
「軽天を止めるビスって長さいくつくらいまである?」
この一言で厚い木下地を軽天に固定するために使うのであろうと思いましたが
「木下地を止めるんですか?」
「違う軽天を止める!」
「だから厚い木下地を軽天に取り付けるんですか?」
「監督が軽天に木をしっかり寄せろって言うから、長さはいくつまである?」
「長さは木下地対応のフレキ付きだと50mmまでしかないですが。」
「だと届かないので60mmは、無い?」
「それだと普通のタッピングビスで対応するしかないですが、寄せるのは無理です。」
文法的には木下地を軽天に止める目的なのに
「軽天を止める」と言うのはいかにも大工さんらしい。
軽天は元々躯体に止まっているので止める必要はありません。
でも大工さんは木下地が担当なので木下地を基準として考え
木下地に躯体に付いている軽天を止めたいという気持ちがこもっています。
でも監督さんが無茶ですよね。
軽天なんてトタンの厚めの鉄板。
無理やりインパクトで締めたら貫通したネジ穴が一発でご臨終です。
ある程度の保持力が必要なら数で勝負するしかありません。
ちなみに木下地を軽天の止めるときのバカ穴は厳禁。
木下地にネジが利いた状態で軽天に締めることにより
軽天側のネジ穴ご臨終が防げます。
ただその際ビスが素直に軽天に入らないためにそのまま打つと
木下地が寄るどころかスペースが開いたまま締まるので
一度軽天を貫通してからビスを軽天から外れるだけ緩めて
もう一度木下地を軽天に密着させながら締めこむと隙間が無くなります。
※ただし軽天と木下地は寄り付きません。
そのため数で勝負するしかないでしょう。
これは根太を大引きにコーススレッドで止めるのと同じ原理ですが
この作業を「大引きを止める」って言うでしょうか?