遠方の方からマキタのインパクトドライバーの軸のガタが古い機種よりも大きいから
当店に見てほしいとの依頼。
状況は見ないと分かりませんので、送っていただく。
早速、確認する。
製品としては新品と比べても特に異常がない。
でも、冷静に考えるとガタは苦になるくらい大きい。
今回の機種はＴＤ１４８であったが、
実はこの型式から軸受けの摩耗対策にニードルベアリングが使われている。
これ以前のものはメタルと言って軟らかい筒状の金属で受けていた。
メタルの場合は僅かな隙間さえあれば問題ないために新品時のガタはほとんどない。
ニードルベアリングの場合はニードルと軸が面接触ではなく線接触のため
遊びが出やすいだけでなくニードルの軸受け部分にもガタがあるために
メタルとニードルではガタツキが倍以上違う。
ただ、使えば使うほど差がなくなるはずであるが、
今回の依頼者は前作を持っているために、より不審に思われているようである。
今回は電話で納得いただき、そのまま返却となりました。
しかし、軸はいずれ摩耗します。
その対策としてたまには粘度の高めのオイルまたはグリスを付けて頂きたい。
間違ってもＣＲＣ５−５６はＮＧです。
ただの灯油ですから数時間で乾燥して消えます。
