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自動カンナのチェン

この日は自動カンナの修理依頼がありましたので、現地に伺います。
症状は自動側で材料が進んだり止まったりするとのこと。
考えられることとして
・ローラーの高さ不良で送りローラーが滑っている。
・チェンのスプロケットが弱くてバチンバチンと飛ぶ。
スプロケットや減速ギヤのキーが破損して空転している。
到着したときに不在であったが、これを削るように材料が準備してありましたので早速削ってみます。
材料の大きさは45x90mm。こちらでは通称「二つ割り」と言いますが、
これは他の地区でも通用するでしょうか?
厚みをあまり薄くすると転用ができなさそうなので1mmづつ削ってみるが特に症状が出ない。
念のため上ローラーと下ローラーをチェックすると
下ローラーの手前左側が低いので、そこだけ若干送りが悪い。
でも、この場合進んだり止まったりは考えずらいが、他に異常がなさそうなので、
一旦変えることにしようとすると、親方が帰って見えました。
「特に症状が出ませんが?」
「そんなことはないだろ!」
と先ほど削った二つ割りを2mm強削ると・・・。


進んだり止まったりしている。
でもバチンバチン音がしない。
念のためチェンの蓋を開けて目視で確認しながら削ると

しっかりチェンが飛んでいる。
チェンが伸びているような感じには見えないがチェンを引いているスプリングの力が弱い。
チェンが伸びていないのでチェンを新品にしてもあまり変わり映えしそうもないので、
今回はチェンを1コマ詰めることにしようとしたが
1コマ詰めると今度が張り過ぎになりそうなので、今回は1コマではなく半コマ詰めることにする。
半コマ詰める場合はこれを使う。

まずは、外したチェンのピンを削って、一コマ抜いて半コマ用のジョイントをハメようとしたが
どうやってもハマりません。
それもそのはず。
切ったチェンのつなぎ目は両面とも狭い側なのに、半コマは片側が広くて反対側が狭い。
片方は雄雌で繋げても、反対側が雄雄だから気持ちよくドッキングできません。
本来なら1コマではなく2コマ捨てて半コマ+1コマのジョイントを繋げば雄雌+雄雌+雄雌の6Pで
気持ちよくトルプルドッキングできます。
再度、試行し、スプリングの効きが明らかに強くなった。
もう一度、親方に削っていただくと
たまにチェンが外れることもあったが
「これならOK!」
とご返事を頂けましたので、本日は終了!