昔は、「刃が細かい方が良く切れる。」と言われていました。
間違いではないですが意味を取り違えられることが多い言葉です。
ここで言う”良く切れる”と言うのは「綺麗に切れる」とか「飛ばずに切れる」
と言う意味である。
縦挽きで正確に早く挽きたい場合は細かいほど切れません。
逆に粗い刃を付けると軽く早く切れるだけでなく
刃が泳がないので真っすぐに挽けます。
これは刃が粗い方が木材に当たる接触面積が小さいために刃先が食い込みやすく
食い込んだ鋸屑を返しやすいためである。
でも刃を替えずに同様に軽く挽く方法がある。
それは刃を目いっぱい出すこと。
左の図のように刃をある程度出すと赤い部分の接触面積が小さいので
刃が食い込みやすいんだけでなく刃物が下から上に切る感が強いので
マルノコが浮きにくいメリットもあるが
右の図だと左の倍くらいの接触面積があるため刃が食い込みにくく
刃が後ろから前に切る感が強いのでマルノコが浮きやすく
ある面キックバックが起きやすいので安全面で問題もある。
これはマルノコ盤でも同様のことが言える。
ただ両面から切らないといけない厚い材料を挽くときは
半分づつ挽くと1面目は右図の状況で挽くので重いですが
裏面を挽くときは刃を目いっぱい出すと軽く挽けることになります。
ですから、可能であれば1面目は間半分よりも少し控えた深さで挽いて
裏返したら刃を全開で挽いた方が機械の負担が少ないと思います。