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職人不足問題その3

住宅会社がこれから迎える職人不足問題に対してどうするか。
先行きのことはどうなるか分かりませんが、建築業界全体の工事量より職人さんの工事能力の方が少なくなれば、
住宅会社と職人さんの立場が逆転してしまいます。住宅会社はこれを避けなければなりません。

まず一つ目に職人さんたちに対して、絶対に”職人不足になる”ということを言わない、悟られないということ。
これは住宅会社の立場が不利になることを避けるため当然のことです。

二つ目に1件あたりの職人工事量を減らす。
現場加工作業を工場生産に変えたり、建前のみをフレーマー(軸組み専門職)に依頼したり、多少原価が上がっても、手間の少ない建材にしたり、その他いろいろな方法で工期短縮も兼ねて取り組んでおります。

しかし、現状の職人さんの賃金では先日の記述どおり、サラリーマンの平均年収に及びません。
職人さんの生活改善を図るためにも、元請大工さんにもう一分張り頑張って頂き
少々職人さんの労働力が不足する状態にしないと職人さんの労働条件はよくならないと思います。
かつては、ほどんどの在来住宅は大工さんの棟梁(大工さんの頭)が当たり前のように請け負っていました。
しかし、ごく一部の棟梁が、お施主様の対応が悪かったり、ぼった食ったりして
大工さんの棟梁のイメージが悪くなってしまいました。
大工さんが請ける住宅は天然素材中心の仕事になります。そのため総工事費はあまり変わりませんが
原価の安い素材を使う代わりに多くの大工手間がかかります。
その分、工期はかかりますが大工さんの仕事量が増えます。
大工さん以外の職人さんも大工さんが請ける住宅の方が仕事量が多くなります。(理由は説明が長くなるため割愛)
職人さんの仕事量が増えれば、職人さんの労働条件も良くなるはずです。
お施主様に対しても、出来上がらないとイメージが沸かない方に対して変更手数料もほとんど取らず、
作り手がお施主様と直接打ち合わせるため一番効率よく変更対応できます。

日本中の棟梁にお願いです。
日本の職人さんの生活改善のため、在来技術存続のため、本格的日本住宅を求めるお施主さんのため
住宅会社に負けない家造り、お施主様との対応ができれば、
住宅会社のような営業経費がかからない分、値打ちな物件が出来るはずです。

日本中の棟梁ガンバレ!!