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木取る

業界の方は分かるはずですが、一般の方はあまり聞きなれない言葉です。
「きどる」と読んでください。
本来の意味は、決められた寸法に木を切断または加工すると言う意味です。
元々丸太を製材する時に、どういう風に木を直方体に分けるか?
というのが語源らしいのですが、建築業界ではほとんどの人が、
製材した木材を、使う寸法・形状に鉋削りすることを指すようになりました。


江戸時代以前はチョウナと呼ばれるかんなの刃に「J」型の柄のついた道具で
根気よく削っていましたが、江戸時代、ある大工さんがチョウナの刃を
木の台に仕込んで作ったと言われる手かんなで削るようになり、
昭和になってからは木工機械や電動工具で加工するようになりました。


木取る機械と言えば色々ありますが、もっともポピュラーなものは
「手押し鉋」と「自動鉋」です。
 手押し鉋
  自動鉋
今回、なぜこんな話をするかと言いますと、
同業者がさんざん販売しているのにも関わらず、
この二つ高額な機械の用途を知らずに販売している。
ありえな〜い
ちなみに、手押し鉋というのは語源は手で押して削るところから来ていますが
用途は木材の削る面を反り・ねじりを抜いて平面にする機械です。
また、直角定規を使って、基準面に対して直角且つ平面にする機械でもあります。


自動鉋は自動に送って削ると言うところからその名が付いていますが、
用途は、厚みを決める機械です。決して平面に削る機械ではありません。
手押し鉋で4面削ると断面は長方形になりますが、
長手方向にテーパー状になってしまいます。
そのため、手押し鉋で隣合う2面を削った後、
それぞれの裏側面の厚みを決めて削ることにより、
正確な直方体に加工できます。


手押し鉋や自動鉋を販売される方で使い方や目的を知らない方
「調子がいい」とか「楽だよ」とか言わないで下さい。
よろしくお願いいたします。