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集塵配管について

先週集塵機の問題を出題しましたが、その配管のお話をさせて頂きます。

木工用の集塵機は建築屋さんが自分でしようとすると大抵塩ビ管であるVU管を使用される方が多いのですが、その場合二つ問題点があります。



一つ目は木工機械やダクトホースと規格が合わないことです。

木工機械とダクトホースの規格はホース内径で75・100・125・150・200となっていますが

塩ビ管は同じ規格があるのですが、例えばVU100の場合内径が106mmぐらいで外径が114mmぐらいなのでどちらも合いません。

1ランク変えても、ちょうどいいサイズがありません。ソケットを付けても合いません。



二つ目の問題点は塩ビ管というものは鉋くずが塩ビ管内を通過するときに、鉋くずと塩ビ管が擦れる時に静電気を帯電します。

そうしますと、鉋くずは塩ビ管内面に張り付きます。元々パイプ内の風の速度は摩擦抵抗のない中心部が速く外周付近は風速がやや遅くなります。

風速が遅いところに静電気による摩擦があるため、集塵機メーカーのデータでは静電気を帯電する配管と帯電しない配管では3割集塵効率が違うということになっているそうです。

(ちなみに樹脂製のダクトホースも帯電しますので同じです。)

スパイラル管

この問題を克服するために、集塵配管専門業者はスパイラル管を使用します。製材所や建具屋さんは、専門業者に依頼するケースが多いので、このスパイラル管を使用することが多いです。

スパイラル管が鉄板にスズめっきをしたブリキ板を螺旋状にハゼ締めしたパイプですので当然導体のため静電気をすべて逃がすため帯電しません。

そのため、この中を通る鉋くずはスパイラル管の中央を通るため、塩ビ管よりも吸い込みが良くなります。

さらに、価格も塩ビ管より安く、重量もはるかに軽いため施工が簡単なんです。

しかも、内径はダクトホースと全く同一規格でそれに差し込むエルボやソケットの外径も同一規格のため、そのままはめることができます。

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