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当店の創設者 その2

古着商の祖母は毎日自転車で要らなくなった古着を安く分けていただき、古着を手直ししては欲しいところに買っていただく仕事をしていました。
あるとき、気の合う大工の棟梁のところへ行った時に
「大工さんウチの息子、自転車屋の就職が決まったよ。」
すると棟梁は、
自転車屋か〜。そんなのになるんだったら、目立て屋のほうが良いぞ。」
「目立て屋?」
「目立て屋っていうのは、鋸を研ぐ仕事。待っているだけで大工が仕事を持ってくるし、場所もあんまり要らないし、資本も要らん。どうだ?」
体型も性格も男みたいな祖母はすぐに、目立て屋の就職先を見つけて、兄の自転車屋を断ってしまいました。
これがなかったら、今頃自転車のブログを書いているかもしれません。
ということで、父が目立て屋の小僧に行くことになりました。
ここで父は兄弟子のMさんの下で働くことになりました。
この兄弟子Mさん、頑張り屋で父がそれから独立する上で一番影響を受けた方だと思います。
父が就職して3年後、Mさんは独立開業しました。
父は職場が目立て屋専門職ではないので、もっと専門の仕事を覚えるために、出身地(名古屋)の近所の目立て専門職のところへ転職しました。
祖母も資金がない父のために、身寄りのない老人(私の養祖父です)のところへ父と養子縁組をして開業予定地を確保してくれました。
おじいちゃん(養祖父)もこれからくる新しい家族のために、自分の鋸を地元のライバルになる目立て屋へ数件出して、仕上がりを父に見せ
「これなら行ける。」
と勢い余って、名古屋の親方のところを年明け前(修行未完了)に飛び出して独立してしまいました。
続きは明日。
181709