先日お客様から久しぶりにチェンのみの刃の注文を頂きました。
「ウチの日立のチェンの刃がもう研磨できないくらい減ったのである？」
と聞かれまして、当店在庫がないのは分かっていましたので日立のカタログから部品番号を調べようと探したんですが、
載っていません。
仕方がないので、古い販売店カタログからコード番号を拾って注文したところ回答は
「現在補給中止で代理店在庫、工場在庫ともございません。」
とのこと。要するに日立からは入手不能ということです。
日立のチェン刃を作っていた大同チェンは、昔チェンのみの刃を販売しておりましたが、現在はやっておりません。
それを扱っていた大同の代理店も当たりましたが、当然在庫なし。
ということで、結論は新品の入手不能です。
次は中古品の在庫を当たりました。幸い中古のチェン刃が5本ありました。
電動工具用のチェン刃は全部で3種類少しピッチの粗いリョービ用と注文の来ている日立用（横移動タイプ）とそれより二コマ少ないマキタ・日立（横移動不可タイプ用）兼用の三種類だけです。
一つぐらいあるだろうと思って確認するとリョービ用が3本マキタ用が2本。
そういえば刃だけではなく、リョービと日立はずいぶん前からチェンのみ機を廃盤していましたが、
最近ついにマキタもチェンのみ機を廃盤にしてしまいました。
あんまりこんな話はしたくないんですが、これを話すと聞いた大工さんは
「もう刻ませない気か！」
と刻む意欲のある大工さんの意欲を失わせてしまいます。
数年前に角のみ刃の生産が打ち切られましたが、欲しい方の受注量が生産ベースに至りましたので、一時的に生産しました。チェンのみ刃も角のみ刃のように生産ベースに至る日を待ちたいと思います。
ところで、先ほどの日立用チェンのみ刃ですが、見つからないので、次に日立の中古の刃が出てくるまで待つことにして、悪くなったチェンのみ刃を2本とも刃が小さいなりに使えるように直して、待っていただくことにしました。
最悪マキタの刃を2本つぶして日立用を１本作ることは可能ですが、これは最後の手段ということで、中古の刃が出てきるまで待っていただきます。
まだまだ世の中には眠っている刻み道具がたくさんあるはずです。
もし持っている方がおられましたら、貴重品です。簡単に捨てないで下さい。
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