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二つの違うネジ山 その1

皆さんこのネジをお使いになったことがあるでしょうか?

ウイングのコンパネビスです。このビスは他のメーカーには見られない特殊なネジになっています。
ご存知の方も見えると思いますが、上のネジの絵をよく見ると下地に入る部分とコンパネに入る部分のネジのピッチを変えてあります。
どうして変えてあるかと申しますと、ネジは1回転で1ピッチ進みます。
このコンパネビスは下地の食い込み方よりコンパネの食い込み方が遅いため普通に締めていくと
皿がコンパネに当たっていないうちから、コンパネと下地がくっついていきます。
また、コンパネにネジが利いている状態でも、下地に寄り付くためあえてフレキ(皿裏部のヒダ)をつける必要がありません。
そのためフレキによる毛羽立ちもありません。
しかし、ウイングはこのことを他社に悟られないように、表向きにしていません。
この商品が発売するときに、この原理はすぐにわかりましたのでこれを根太ビスに応用してほしいとウイングさんにお願いしましたら、別目的で不要になった試作ビスを送ってきてくれました。
早速そのビスを加工して、根太用の「寄り付くけれど根太が縮んでも根太浮きしない」ビスの試作を作ってウイングに送りました。
結果は、「インパクトの抵抗が大きくビス折れしやすい」という理由でNGでした。
しかし数年後、根太レス合板主流になったころ折れにくい一回り太いサイズで発売してきました。(遅い!)

それではまた。
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