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建築現場の作業灯

ちょうど、お彼岸も過ぎまして、建築現場で働く職人さんには定時の六時ごろには暗くて作業がし辛くなってきます。
当然、暗くなってくると作業灯を使うわけですが、作業灯には、ちょっと思い出がありまして・・・・


現在は当たり前のように蛍光灯の作業灯を使うようになりました。
現在は省エネの関係で白熱球を作らない方針となっていますので、
ちょっと前まで冬の夕方の主役だった200Wの電球もほとんど売れなくなりました。


私がこの業界に入る前は、現場照明と言えば、バイス付のレフレクター球(反射板内蔵球)式の投光器か
家電店で買ってくる100Wの電球にソケットを付けてぶら下げるものしかありませんでした。
投光器は影が出来るし真下が暗い。100W電球は運ぶ時や使用時長物が当たるとすぐに割れます。
そこで、父が電材屋で工事用のカバー付ハンドランプ(100W電球は別売り)のバラバラのものを仕入れて
(当時、道具の問屋にはそんなものすらありませんでした。)
最初は母が作っていましたが、ただでさえ仕事に家事に追われている母です。
当時小学校6年生だった私を捕まえて、
「お金をやるからこれを作れ!1個10円やる。」
一度に10組くらい持ってきました。
お小遣いが欲しいので、二言返事で作ります。
電気いじりが昔から好きでしたので、面倒くさいとは思いません。
でも1時間で5個くらいしか出来ません。時給50円です。当時大工さんの日当が8000〜10000円の時代です。
10個作って100円では大した物は買えません。お願いして1個20円に上げてもらいました。
とにかく、コード100m巻から5m切って、皮を剥いて、端子を付けて、抜け止め部品をつけて、
ソケットにネジで端子を取り付けカバーと本体とソケットをねじ込み、100W電球を付けます。
うちの子だったら、1個100円でも絶対にしないでしょう。
お蔭様で、このハンドランプ、当時は当店しか売っていませんでしたので、知らない人がたくさん買っていかれたそうです。
この数年後200Wタイプも発売されましたが、最初はバラバラタイプしかなかったので、
完成品が発売されるまで作りました。
これが現在の当店の基本的な考え方になっているかもしれません。
それではまた。
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