PVアクセスランキング にほんブログ村

変わらない電動工具のモーター その2

200Vの木工機械は大抵三相モーターを使用していますが、大きすぎて電動工具には無理がありますが、
200Vには入力の制限がありません。
なぜか?それはエネルギーの変換効率が良いからです。
三相モーターは、エネルギー変換効率が80%と言われております。
80%ということは、電気エネルギーを8割を運動エネルギーに変えて、残りの2割は熱となって消えていきます。
カーボンモーターは50%しか運動エネルギーに変えることが出来ないため、残りの50%のほとんどは熱となって消えていきます。
最近は皆さんおなじみのブラシレスモーター、業界ではDCサーボモーターといいます。
このモーターは三相モーターと同じ磁界の与え方で回ります。
そのためエネルギー変換効率が70〜80%くらいと言われております。
当然発熱量が少ないのは、ご使用されている方々にはもうお気づきになっておられると思います。
仮に変換効率が75%とすると75%の仕事量に対して25%の発熱です。
カーボンモーターは50の仕事量に対して50の発熱です。
そのため、ブラシレスのほうが発熱量が1/3になります。電池の消耗量が2/3になります。
当然この方がいいに決まっています。しかし、現状は電動工具業界ではコンプレッサーと充電インパクトドライバーしか使っていません。
一応今年日立工機から初めて100Vのブラシレスモーターの電動工具インパクトドライバー)が発売されました。
(ちなみにコンプレッサーは電動工具の部類には入りません。)
しかしこの新型インパクトドライバー、100Vのブラシレスモーターではなく、
電源が100Vでモーターは充電式ブラシレスモーターを流用しているようです。
初めて、日立が100VのインパクトドライバーWH10VAを発売した時もモーターを直流50Vモーターを使っていましたが、この時と同じ考え方です。
本当に意味の100V電動工具の新型モーターはいつ出るのでしょうか?
家電業界では音の大きいカーボンモーターなんてあまり使わずにブラシレスモーターが普通になっています。
確かに負荷が異様に大きい電動工具にはブラシレスモーターには不向きかもしれませんが、省エネのためにも、騒音対策のためにも
カーボンを使わない次世代のモーターの開発に取り組まなければいけない時代はとっくに過ぎていると思いますが・・・・・。
でも、今の状況ではあまり期待できそうにもありませんね。
それではまた。
360490