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法人化ってお得なの?

先日、ある棟梁が来店された時、
「会社にしないんですか?」
と尋ねたら、
「もっと早くしなければいけなかった。去年は税金を○○万も取られちゃった。」
と、景気のいい話。
「だったら今からでも遅くないから、早く法人化(会社組織にすること)したほうが良いと思いますが?」
「お前に言われんでも経理士に言われておる。」
法人のことをよく分かっていないと、理由が分からないと思いますので、法人の利点・欠点を挙げさせていただきます。(建築業の場合)


法人の利点
1.給料を経費扱いにして経営者は従来の経費を経費計上して、さらに道具代分の控除(給与所得控除)が受けられる。
(二重経費のようですが、これは合法です。)
2.給料を多めに取ることにより会社が赤字になるが、累積した赤字は7年間繰越が出来るため、法人化当初給料を多めに取ることによって、うまく給料を調整することで、永久に税率の高い法人税が出ない。
(但し、会社で借り入れを起こす時は赤字だとなかなか銀行が首を縦に振らないことがある。)
3.法人化後、2年間納付消費税が免除される。
4.個人事業税が出ない。
5.資本金は現金でなくても、減価償却資産である自動車や建物でもOK。


法人化の欠点
1.手続きが色々と面倒なことがある。
(銀行口座、印鑑作成  法務局、金看板などの変更手続き)
2.税理士の手数料が高くなる。
(通常分と決算分共に)
3.給料を安く設定したために、法人税が発生すると、個人所得税+個人事業税よりも高い税率で納付しなければならない。
(そのためにも年末の所得をしっかり計算する必要がある。)
4.組合保険や一人親方保険など、使えなくなることがある。


今回の棟梁はどう考えても法人化したほうがお得だと思うのですが、
「消費税が10%になってからの方が得だから、今はちょっと・・・。」
と、理由をつけては決めきれないようです。
「だったら、2年経ったら、また個人に戻したら2年+2年で合計4年間消費税免除になるから、個人に戻してもいいつもりで法人化したら?」
と、訊いたら
「そんなことできるのか?だったら考える。」
と、言って帰られました。
その後、この棟梁思い切って法人化するでしょうか?
それではまた。
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