PVアクセスランキング にほんブログ村

電動・エア工具の”重心”

最近は、軽く・小さくすることが売れるポイントになっていますが、
もう一つ忘れてはいけないポイントが今日のタイトルの”重心”です。
同じ重量でも、重心が使いやすい位置にある機械は取り回しが楽になります。
手首や肩に掛かる負担も軽くなります。
しかし、このことをなぜか明るみにしていません。
昔、MAXの修理講習に行った時、講師が
「我が社の釘打機は釘が70%入っている状態でハンドルが重心になるように設計されています。」
これを聞いて自分は”なるほど”と、納得しました。
釘が70%と言いますのは、1巻400本のロール釘なら400本x70%=280本と言う意味です。
使用者は400本から1本になるまで使います。
そうすると平均200本の位置がベストと思われがちですが、200本より多い時のほうが総重量が重いため、
手首の負担が大きくなります。それを回避するため200本より20%満タンに寄せた位置をベストポジションとしているわけです。
しかし、最近は機種が増え、機能が上がっているのにもかかわらず、価格が下がっているためコストダウン優先で、
重心のことが無視をされ気味です。
しかし、カタログでは分かりませんが、実際に機械を持ってみたり、使ったみたりすると、使用者は重量よりも重心のバランスが優先されます。
まずはこちらの二つの写真を比べてください。

MAXと日立のビス打ち機ですが、明らかに日立の方がハンドルが重心にあります。
そのため、日立の方がバランスがよく、手首が疲れません。
次にこちらをご覧下さい。

今度はマキタとMAXの充電式ピンタッカです。
マキタはハンドルが重心から遠いと言うよりも完全に機械の端についています。
MAXは重心より上のほうにありますが、マキタほど重心から外れていません。
そのため、MAXのほうが使いやすく、発射口がブレにくく、当てやすいと言われます。
機械を設計する方、機械を勧める方、機械を購入される方、このポイントも忘れないで下さい!
それではまた。
399492