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ビス打ち機のお話(MAX編)

先日は日立のビス打ち機のお話をしましたが、今回はMAXのビス打ち機のお話をさせて頂きます。
先日のお話では最初にビス打ち機を発売したのが兼松と書き込みましたが、
それよりもかなり前にMAXから板金用のネジ打ち機が発売されていました。
これはコンクリートピンにネジを付け、Cチャンにピンを打ち込んでから回して締める鋼板ネジ打ち機でした。
それを軽天用に改良したネジ打ち機が発売され、
さらに木下地用に改良したTD441が発売されました。これがボード用(木下地)の第1号機です。
上記のどの機種も構造・原理は同じです。
日立とは原則的に打ち込む原理が違います。
ちなみに旧兼松と現マキタのビス打ち機の打ち込み方式は日立とほぼ同じ方式です。
MAX以外の機種はすべてエアモーターがメインピストンの上に同軸で付いているのに対して、
MAXはすべてハンドルとマガジンの間にエアモーターが入っている関係上、ハンドルが重心より上になってしまい
バランスが悪くなっていますので壁打ちの時は前が重くなり、天井を打つときは先端がブレやすくなります。
逆にピストンの上にモーターがないため全高が低くなりますので狭い所でも使いやすくなります。


基本的なMAXのビス打機の打ち込み方の御説明を致します。
1.エアモーターを高速に回しながら、早くピストンを打ち込みます。(これはどこも同じです。)
2.その回転でビスの十字を拾い捕まえて、ビスの長さの半分くらい打ち込んだところでピストンが終点になります。
3.後半のねじ込み部分はメインピストンは終点で押さえきった状態を保持しエアモーターは回り続けています。
  その状態で人の押さえる力で押し込みながらビスがツラになるまで回転し続けます。
  (その分だけコンタクトアームが下がります。)
4.ビスがツラまで締まると安全装置が上止点まで来るので、エアモーターの回転を止めます。
5.打ち終わったエアでビス送りのフィードピストンを下げ、中のバネが縮められます。
6.使用者が次のビスを打とうとして、移動する時にビットが戻ります。
7.フィードピストンのエアも抜けるため、縮められたバネが戻ることによってビスを送ります。

MAXのいい所は、ピストンの押さえ方が常時強いため、強く抑えないとビットが逃げやすい合板集成材や硬い木の下地に対して
逃げないようにしっかり押さえさえすれば、ビットが逃げて空回りすることがありません。
逆に日立はいくら強く押さえてもピストンの後半の押さえ方が弱いためピストンが戻って空回りすることがあります。


また使っている人は、ただ打つだけですが、MAXのビス打ち機はネジ打ちの後半は安全装置が10数ミリ下がるため、
日立のような引きずり打ちができません。
またMAXも同様にビス打機は型が変わるごとに、スピードとパワーを上げています。
その分エアの消費量も大きくなります。
またMAXは、ピストン破損やシリンダの磨耗も早くなっているだけでなく、減速ギヤボックスが樹脂製のため、割れてギヤが空回りしたり
エアモーター周りの構造が複雑で簡単にバラせませんし、組み立てることはもっと面倒です。
MAXには修理のことも考えて、簡単に修理できる構造にしていただきたいと思います。
それではまた。
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