今の職人さんは一所懸命働いても働いても儲からないご時勢です。
業界以外の方は職人さんは一日2万円くらいになるから儲かっていると思われがちですが、
（当店の周りでは日当で働く大工さんの平均賃金は2万円より実際はもっと安いです。）
一日1万円と呼ばれる手取り30万のサラリーマンなら
税込み給料が35万x12ヶ月＋ボーナス年額180万とすると年収は600万ほどになりますが、
一日2万円頂く職人さんがサラリーマン並みに月21日働くと月商（月収ではありません）42万円で
年商（年収ではありません）が504万円で経費が年額100万円ほど掛かりますので年収400万円しかなりません。
しかも、怪我をしても仕事がなくても保障はありません。
そんなこともあり、儲からない職人さんから金を巻き上げている（ちょっと言葉が悪いですが）当店にとって、
愚痴やクレームはいつも聞かされています。
・もっと安くしろ！
・こんなのはサービスしろ！
・どうしてこんなに早く壊れるんだ！
これらは日常茶飯事。でも、聞き流せません。常に当店が悪者です。
「申し訳ございません。」「ごめんなさい。」
先日の展示会では、日頃お付き合いのない方も数名来られ、常連ではない分、クレームが多いんです。
「この前、スライドのコードを短くしてくれって頼んだら、途中で切って繋いであった。こんなのあるか？」
（これは当店は一切関わっていません。他の販売店に頼んで、メーカーが修理したものです。）
「今回の展示会では、工賃無償で対処しますので、穏便に願います。」
「この前、マキタのスライドマルノコのベースがアルミ製のものが出たので、マキタの営業に樹脂ベースを『アルミベースに変えるといくら掛かる？』って頼んだけど1月経っても返事がない！どうなっているんだ！」
（もちろん、これも当店は一切関わっていません。）
「しばらくお待ちください。（PCで見積もり）お待たせしました。本来は12000円掛かりますが、本日は工賃サービスで8000円で行わせていただきます。」
こんな調子でクレームを連発するので、何かお土産注文でもいただけるのかと思ったら、何にもありません。
頂けたのはたくさんのクレームとクレーム処理ばかり。
でも、金儲けが仕事ではありません。
社会のためになることが仕事です。
常連の方も、そうでない方もストレスが少しでも発散できて、不満がわずかでも解消できれば、社会の役に立ったうちに入るでしょう。
これが自分なりの言い訳です。
それではまた。
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