先日、このブログを見ておられる方から、タジマで部品補給中止のため、
当店にセンサー式のレーザーの修理品が送られてきました。
センサー式と言いますのは、一般に出回っている振り子式(ジャイロ式)のタイプと違い
ベアリングを使わないので、耐久性や振動・衝撃に優れていると言われます。
下げ振りの原理の振り子式に対してセンサー式は直交した2個の水平センサーがあります。
ガラス管の中に水銀があり、傾斜することにより中央と左右が導通することで、傾斜が確認できます。
その水平センサーを下図のように基盤にセットして水平を調整できるようになっています。
きちんとセットされたセンサーレーザーは本体が傾斜していると基盤をモーターでジャッキアップ&ダウンして
レーザー基盤を水平に自動調整します。
ここで欠点があります。
モーターでセットするときにモーターはオーバーランします。
水銀も勢い余って反対接点に導通します。
そのために行き過ぎてから戻す時の時間を計算して早く止める機能の付いたもののあれば
原始的に行きすぎたらモーターをインチング動作(わずかな量だけ回す)をさせて
水平センサーが水平になるように自動調整します。
結果として補正時間がやたらと長いのが欠点になります。
今回のレーザーは調整が利かないとのこと。
まず、丸裸にします。
どうなっているのかな?
ちょっと見づらいですが、ジャッキ用のモーターが見えます。
症状を確認すると、補正範囲が大きいと途中でジャッキのモーターが止まってしまい、
本体が全停止していました。
部品交換はできませんので、目視で確認。
よく見るとやたらと細かいゴミが多い。
できる限りゴミを取り除いて、再度動作確認すると、不具合が出なくなりました。
お客様に事情を話してOKを頂きました。
その後、支障なく使えたかどうかは不明でございます。
それではまた。
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