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エンコーダー その1

この日は午後7時ごろ数ヶ月前に中古で納品した自動鉋盤のデジタルが動かないから至急直して欲しいとの依頼。
現地まで片道1時間掛かるが、今回は販売した責任上、遠い近いは関係ない。
明日の予定に時間を作って現地に行く段取りする。
就寝前に、何が起こったのか?電話の内容を思い出して考えてみる。
症状1.デジタルが動かない。
症状2.昇降ボタンを押すと途中で止まってしまう。
症状3.リターンの時に本来ならヘッドが上がってから材料が戻るが、その動きが途中で止まる。
症状4.材料の厚み感知もおかしい。
症状5.以前、寸法が狂ったり、デジタルが動かない時があった。
最初にシーケンサー(要するに脳みそ部分)の不良が考えられるが、色々と動こうとしているので、
その部分の不良は否定できないが、確率は低い。
リミットスイッチの不良の場合、デジタルが動かないことはないのでこの線はない。


忘れてはいけない!


「デジタルが動かない」と言ったらエンコーダー不良である。
エンコーダーとは昇降の回転量を計測する部品である。


エンコーダーには磁気式と光電式がある。


磁気式は回転盤の外周に等間隔に磁石が付いている。
(ちょうど、時計の文字盤の1〜12の数字部分に磁石があると思えばいい)
その磁石を検知するコイルが磁石を感知するので、回転盤が何度回ったか分かる。
これを利用して昇降量を測定するが磁力が弱くなったりコイルがショートあるいは欠線すると使えない。


光電式は鉄板製の歯車を磁気式の回転盤に置き換え、歯車の隙間の裏表に発光部と受光部をかませ
光が通過した回数で、昇降量を測定する。
発光体が弱くなったり、受光部の反応が悪くなると使えない。


結論として、エンコーダーは半永久使えない。
ある程度の年数が経ったら、交換することになる。


早速、翌朝マキタに部品の納期を確認する。
在庫は岡崎工場あるとのこと。
本来なら当店から10数分のところにある工場だから取ってくれば簡単なんであるが、
とにかく、大きな工場は融通が利かない。
翌日営業所に入れないと部品を受け取れない。
とりあえず手配を済ませて、現地に向かう。
続く
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