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レーザーの受光器

先日、h168さまご一行様が来店されました時に
同伴の後輩君がレーザーの受光器の反応が時々おかしいとのことで持ちこまれました。
この件でh168さまが自らのブログの問題にし、解答を託されましたが、
コメント欄では書き込みにくいので、こちらでお話させていただきます。


この件はかなり前に、こちらでも問題にしたような気がしますが、
そもそも受光器の原理とは?


それはレーザーラインをパルス光にして、そのパルス光の決められた周波数だけに反応する仕組みになっています。
初めて聞く方には意味不明と思われますが、もう少し分かりやすく言いますと
ラインを1秒間に5000回(5000Hz)ほど点滅させます。(回数は機種によって違います)
これに対して受光器はラジオの受信と同じ原理で、この5000Hzだけに反応します。
そのため、点滅のない太陽光や100V60Hzだとパルス光でも120Hzになる蛍光灯にも反応しません。
また違うレーザーでもパルス光の周波数が8000Hzや10000Hzにも反応しません。
あくまでも5000Hzのパルス光のみ反応します。


これを踏まえて、どうして後輩君のレーザーの反応が悪かったのか?
原因は周波数が合わなかったと思われます。
それではどうして合わなかったのか?
それは電池に問題がありました。
付属で入っていた電池がすべてエボルタ電池になっていました。
エボルタ電池は普通のアルカリ電池よりもパワーがあると言われておりますが、
通常のアルカリ電池の公称電圧は1.5Vですが、エボルタ電池は1.7V。
昔の乾電池式のラジオを使ったことがある方ならご存知と思いますが、
電池のレベルが低下してくると、チューニング位置が少しずれてくる現象があります。
つまり電圧が低くなると発信(または受信)周波数が落ちることがあります。
今回はエボルタを使ったために発信側のレーザーの周波数が上がった
あるいは受光器の受光周波数が上がったなどの理由により受光できなかった可能性が高いと思われます。


ですから、受光器を使う場合、エボルタ電池は使わないでください。
同様にカドニカ電池やニッケル水素電池でも同様のことが起きることがあります。
理由はどちらも公称電圧が1.2Vだからです。


単純にレーザーラインを見るだけならOKです。
あるいは、モーター部のみに使う場合もOKです。