PVアクセスランキング にほんブログ村

不可解なスライド修理

先日、スライドの調子が悪く、日立に問い合わせても分からないとのことで
当方まで見ず知らずの方から問い合わせがありました。
残念ながら、機種は不明、画像もなし。
明確な回答ができる状態ではありませんでしたが、
その前日に似たような症例がありましたので、画像とモデル名を提示して記事にします。


以前から、
「日立は良いスライド出た?」
と何度も問い合わせがあった大工さん。
日立はC7RSH以降は深切にしてしまったため非深切よりも精度が落ちている。
WF4H2も同様ですが旧タイプに戻すだけで御の字なんですが、当の日立は生まれ変わる準備中で
それどころではないでしょう。
とりあえず、今使っているスライドC7RSHが何か調子が悪いとのことで現場で確認すると
僅かではあるが、左のフェンスが曲がっている。
でも致命傷と言えるほどではない。
それでも「その部品を替えて!それから全部調整して!」と言われましたので修理品を持ち帰り部品を手配します。

これが問題のC7RSHになります。
刃物と定盤の90度と45度を確認
刃物とフェンスの90度と45度を確認
左フェンスを交換して左右の通りを確認
ここまでは特に異常なし
今度はスライド部のガタツキを確認するが、何か違和感がある。
ここだ!と言えるような感じではないが、何かフカフカする感じがある。
もしかしたら回転テーブルに何かあるかも?
早速定規を当ててみる。

明らかにおかしい。回転テーブルが浮いている。
これでは長物を切ると刃と定盤の90度も45度も合わない。
傾斜させるとテーブルも若干傾くかもしれない。
とにかく分解して確認する。

分解するときはフェンスを外して刃口も外し、回転芯のボルトを抜くが
この機種はボルトにスプリングワッシャではなく長めのスプリングが入っている。
そのため、ゴミが入るとスプリングが縮まって回転テーブルが浮いてしまうようである。

分解すると思いっきりゴミが詰まっていました。
元通り組み立てたら最初の定盤と回転テーブルの高さがピッタリになりました。
おそらくこれでクレームは来ないものと信じております。