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端切マルノコ

2階のガラクタ置き場に捨てられないマルノコがある。

端切(はなぎり)マルノコである。
逆勝手で刃物左面からベース端までが5分(15mm)になっているマルノコである。
昔は屋根仕舞いの時に広小舞を打ってからその広小舞外側に端切マルノコを当てることにより
屋根垂木を5分出しで切っていた。
それ以前は広小舞を打つ前に左手でマルノコを持って切っていたので非常に危険であった。
特に左利きの大工さんは優先的に危険な仕事をさせられていたため
散々ボヤキを聞かされたものである。
その後、先行足場になったため、端切がなくても安全に切れるようになり
さらに羽柄プレカットで先に屋根垂木をカット済みで取り付けるようになったため
墨に合わせて取り付ければ、その後の作業はなくなってしまった。
それだけに端切マルノコの日の目を見る時はないのか?


先日、K大工さんが見えた。
その時にこんな昔話をした。


今から30年近く前にある庭師さんが
「あの大工さん(Kさんの親方)はスゲェ。屋根垂木を最初から切ってある。そんなことをして端が揃うのか?と言ったら、そんなの計算で簡単に出る。」
(当時は、こんな話をすると周りから不思議がられていました。)
こんな話をKさんにすると
「それは、ウチの親父(Kさんの親方の親方)が最初で、親方はその流れでやっただけ。だから、ようやく世間がウチに追い付いただけ。」


大変失礼しました。