昨日は閲覧者の方からタジマのレーザー修理依頼がありました。
古い機種のため、タジマから
「部品補給中止のため修理不能」
とのことであるので当店に送られた模様。
タジマに限らず一部でも部品補給ができなくなると修理しないメーカーが多いが
これは修理員の判断ではなく、会社の方針によるものであるので
修理員や担当者を恨まないでほしい。
もし部品が無いために修理途中で修理ができない場合、そこまでかかった手間が無駄になる。
それだけでなく返却するのにも元通りにするので手間が掛かる。
修理員は給料が出ているから問題ないが給料を支払う経営者の方はたまったものではない。
そのあたりをご理解いただきたい。
当店の場合は本人だけの問題だから多少の手間は気にしない。
今回の症状は自動正準が起動しないとのこと。
電池を入れて起動させると異常なく動いています?
精度も確認しましたが異常がありません。
ただ振ると中で何かが動いているような音がします。
以上のことを踏まえて分解します。
いきなり大量の大鋸屑(おがくず)が!(写真を撮りそこないました)
ある程度口で吹いて、
何とか見られる状態。
安いレーザーは振り子の原理を応用したジンバル式ですが、
ジンバル式は揺すれるたびに振り子の支点のベアリングが少しづつ摩耗して動きが悪くなります。
動きが悪くなれば正しい位置ではないところで止まるようになりNGのレーザーになってしまいます。
今回の電子水準は縦・横方向がそれぞれ水平になるとON/OFFするスイッチ(水平センサー)が付いており
それに合わせて本体を傾けるジャッキモーターを回して本体を水平にします。
そのため電源を切れば支点が動かないし、
ベアリングが多少摩耗しても水平を確認するのはあくまでも水平センサーなので
それが原因で水平が狂うことがありません。
もちろん欠点もあります。
・水平センサーがワンテンポ遅れて反応するために止まるまでの時間が長い。
(最近の機種はファジー回路である程度早くなったがジンバルと比べるとまだ遅い)
・使用中にモーターを回すため電池の持ちが若干悪い。
これから購入しようと思われる方は参考にしてください。
ちなみに今回のレーザーが終始異常なしだったため、原因が分かりませんが
大鋸屑が原因の可能性が高いと思います。