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電動工具の管理

昨日、屋久島から修理依頼が来ました。

ヤフオクで購入されたものらしいですが

「ジャンク品」の文面を見落としていたらしく全く使えないので

当店まで届けられました。

お土産までついておりましてごちそうさまでした。

まず動かないと言ったら最初に確認するのはカーボンブラシ

1個目金具を引いてもビクともしません。

この時点で原因ほぼ確定です。

カーボンブラシが引いても出てこないということは、

カーボンブラシが摩耗してもバネが押さえないからアマチュアに電気が流れないので

回らないのは当然である。

とにかく抜けないときは力づくでゆっくり抜く。

日頃の行いがいいと抜けますが側面に癒着跡が。

癒着はなぜ起こるか?

明確な理由は何とも言えませんが

今回の場合は真鍮製のブラシホルダの酸化と思われます。

金属は酸化すると体積が増えます。

するとカーボンの通過する穴は狭くなります。

するとカーボンがきつくなって動かなくなります。

カーボンについている白いものは白さびと思われます。

それではどうして酸化するのか?

おそらく結露が原因だと思います。

温度差の発生しやすい外部や蒸れやすい倉庫に長期保管はよくありません。

ケースに入っていれば温度差が起きにくいので裸のまま保管もよろしくありません。

それと使用していない期間が異様に長いのもよろしくありません。

何度も言いますが、「カーボンをこすったら治った!」と言われる方が見えますが

こすったから治ったのではなく、カーボンブラシを抜く行為が癒着を開放するので

カーボンブラシを抜いたから治ったというべきでしょう。

またカーボンブラシは絶対に木口をこすってはいけません。

木口をこするとモーターとの接触面積が減るので良くありません。

それよりも今回の白い部分をこすり取るべきでしょう。

 

反対側も抜いてみます。

残念ながら日頃の行いが悪いので銅線が抜けてしまいしました。

こんな時は残ったカーボンを斫ってバラバラに粉砕して取り出しますが、

今回のカーボンブラシは在庫がありませんでしたので来週なおします。