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カーボンブラシの木口を削らないで

最近は減ってきましたが、以前はモーターに不具合が出ると
すぐにカーボンブラシの木口(アマチュア接触部)を削っている方が結構おられました。
新品のカーボンブラシを見れば分かると思いますが
カーボンブラシの木口はアマチュアとの接触面を大きく取るために
接触面の形状に合わせてあります。
それを平らに削るとアマチュアの接所面積が減るためにパワーが落ちたり、
接触不良を起こしたりするかもしれません。

また、カーボンブラシ接触するコンミテーターには銅板の電極が本来2〜3個当たりますが、木口を削ったカーボンは1か所しか当たりません。
コンミテーターは向かい合う反対側までコイルが巻いてあります。
正常なら2〜3個のコイルに電流を流してモーターの中外を反発&吸着させて回しますが、
電極が1か所だと十分なパワーが出ないことがあります。
また斜めに削ったりすると、180度の対面に当たらない場合もあります。
ですからカーボンブラシの凹みがいじらないでください。


しかし、カーボンブラシを削ると調子が良くなると勘違いされている方が多いことも事実です。
実際にカーボンブラシに問題がある場合、カーボンブラシを削る行為とは関係なく
カーボンブラシを抜いたためにカーボンブラシの動きが良くなったり、
カーボンブラシとアマチュアの間のゴミが取れたりする理由でモーターの回転が良くなることがあります。
ですから、モーターに不具合がある時にカーボンブラシを点検することは良いことです。
カーボンブラシを抜いてみてスムーズに抜けるのは正常です。
きつい時は、そのまま出し入れを繰り返して、スムーズに動けばOKで、スムーズに動かない時は
カーボンブラシの木口ではなく、側面のきつい部分を削って薄くすることにより動きがスムーズになります。
カーボンブラシの外周の真鍮部分(ブラシホルダ)が変形して穴が小さくなることもあります。
その場合はカーボンブラシを新品に変えてもきつくて不具合が出ますので、
ブラシホルダ内面を削るかカーボンブラシを薄く削ってスムーズに出し入れできるようにしてください。