よく間違って解釈されることがありますが
ハンマードリルと言ったら機械に斫る機構があるドリルのこと。
間違いやすい振動ドリルには斫る機構は入っていません。
「細かい振動を加えるドリル」と言われる方が多いですが
機械に振動する機構があるわけではなく
人が押さえる力を利用し、もともと主軸に前後の遊びがあり
その部分にカムがあって遊びの大きいところと小さいところを利用して
細かい振動にしています。
だったらインパクトドライバーは?
今更説明はしなくてもいいと思いますが
今でも間違った説明をされる方がいますので
正しくは振動ではなく一定の負荷がかかると主軸が半回転空転し
その慣性で回転方向に打撃を加えてネジを締めやすくしたドライバのことです。
決して縦方向には振動はしません。
今回はそのハンマードリルで土台の座彫りを開けるという方が見えましたので
少し注意点を説明しました。
以前、ヒルティの営業マンが
「座彫りをするときにハンマードリルを使うと手を取られないから良いですよ。」
と営業トークにしていました。
確かに間違いはないです。
ハンマードリルにはコンクリートドリルが鉄筋や砕石に引っかかったときに
手を取られないようにスリップクラッチが入っています。
ただ、このクラッチが曲者で何度もスリップさせると
クラッチ盤が摩耗してだんだん滑りやすくなってしまい
軽い負荷でも空転するようになることがあります。
ですから空転しやすいような負荷の大きい作業にはお勧めできません。
ご注意願います。