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WH18DDL2徹底研究2

今回の機種には業界初のトリプルハンマーが採用されている。
トリプルハンマーのメリットと仕組みについて調べてみる。
本来なら日立の担当営業マンに聞けば、即答していただけなければいけないが、
実際聞いてみると
「分かりません。調べてきます。」
と、予想通りの回答を頂いたうえに、数週間たっても回答がないことも予想通りである。
たまには期待を裏切ってほしいが、自分で確認した方が自信が持てるので、いろいろ調べてみる。


トリプルハンマーは従来のハンマーは負荷がかかるとドライバービットとモーターとの間で180度空転する。
インパクトドライバーはその空転の慣性を利用して回転方向に叩いて締め、それでも負荷がかかると
再度180度空転してまた回転方向に叩いて締める。インパクトの原理はそれだけである。
トリプルハンマーにすると空転角度が180度ではなく120度になる。
どこが変わるか?
スプリングが同じ場合、打撃の衝撃は弱くなるがモーターの回転時間に締める非空転時間が長くなるために
ネジを締める速度が早くなり、+ビットが外れやすかったり、ビスが折れやすくなる。
要するに、クラッチ式の電動ドライバーぎみになるはずである。
しかし、実際にWH18DDL2を使ってみると、それほど気にならない。
と言うことは、後でお話する1.5打撃/1回転モードがあるためにスプリングを弱くしているものと思われる。

スプリングを前々作のWH18DBAL2程度のスプリングにすれば、苦にならないと思うので、
そのつもりで締めてみると、おおよそ同じ感じで締めこめる。(ノーマルモード時)


トリプルハンマーのもう一つの特徴である1.5打撃/1回転モードであるが、普通なら120度で空転するところを
一回飛ばして240度空転させているようであるが、これをどうやって切り替えているか?
電気的にコントロールできるのは回転数だけである。
機構的な切替レバーはない。
するとハンマーが外れる際にある一定以上の回転数だと次のハンマーを通り越してしまう構造であるとしか考えられない。
それでは、それを踏まえて、実際に締めてみる。


動画では分かりにくいが、ビスが2cmくらい入ったところから、回転数が上がり、
その直後から音が微妙に変わっている。
普通なら回転が上がれば打撃も早くなるはずだが、空転角度が120度から240度に変わったために
速度が早くなっても打撃数が変わっていないようだ。


続く