鉄工ドリルの関連の話をすると、すぐに
「刃が焼けたから切れない。」
と言われます。
決して間違いではないと思いますが間違った解釈をしないでほしいと思います。
正:切れなくなって刃先が高温になったので刃が焼け、これが切れない証拠である
誤:刃が高温になったので刃先が甘くなって切れなくなった
これは異議のある方が多いとは思いますが覚悟しております。
逆に言うと切れなくなった理由が別にあるということです。
刃が切れないのは単純に刃が摩耗したからです。
どうして摩耗したか?
それは対象物に対して摩擦をたくさんしたからです。
鉄工ドリルなんて特に良い例で
同じ材料を同じドリルで開けても
人によって開けられる数が数倍以上違います。
その違いは刃が滑っているか切れているかの違い。
刃を滑らす人はすぐに刃が摩耗しますが
切りくずが出続ける人は、いつまでも刃が切れます。
その昔、手鋸の目立てをするときに腕力が落ちてくると押さえる力が弱くなり
やすりが滑って音が滑る音になってしまうんですが
すると父に叱られます。
やすりも同様に滑らすと刃持ちが極度に落ちます。
基本は常に鉄くずを確実に削ること。
そうすることにより、仕事も早く刃持ちもよくなります。