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地震による建築業界の影響

3月11日(金)に起きた地震は建築業界にも大きな影響を及ぼしています。
たまたま週末の午後だったため14日(月)の朝から各建築屋さんに材木店・ベニア建材店から続々と品切れ品薄情報FAXが続々と
あおられるように、建築屋さんが建築中あるいは契約中の物件材料の確保のために本来なら必要時直前に発注すべき建材を早めの発注。
建材メーカーや材木店、建材店はそんなに儲からないご時世。必要以上の在庫なんて持っていません。
こんな状況で、ただでさえ東北のベニア工場や設備機器の工場が止まっているわけですから、
一瞬にして、「ベニアがない」「断熱材がない」「サイディングがない」「エコキュートがない」「システムキッチンがない」・・・・・・
これでは仕事が出来ません。
「何でないの」「仕事にならん」「食っていけれん」
仕事をする職人さんは人工(にんく)を稼ぐ職業ですから
いわゆる”たたいて何ぼ”たたく材料がなければ、収入が止まってしまいます。
大手住宅メーカーも契約を一時中断したり、着工を2ヶ月遅れにしたり
某住宅会社も2ヶ月遅れにしたのですが、この会社大変お値打ちに施工していることが売りの会社のため
その代わりに契約時90%内金と言う条件をお施主様に課しております。
当然2ヶ月遅れと言うことは2か月分の資金が必要となります。
さすがにこれは、きついようで今週急遽別メーカーでサッシとベニアを確保し2ヶ月遅れをやめて
予定通り施工することになりました。
しかし、材料原価が上がることとキッチン・エコキュートの確保が出来ていないようで、
工期が遅れることは必至の模様です。
結局、トヨタ自動車と一緒で建築業界も部品在庫を持たないメーカーなんです。
部品を供給する下請けが、被災すれば簡単に元請も止まってしまいます。
建築業界が工期短縮をした欠点が露出してしまいました。


一昔前は大工さんが住宅を掛け持ちで請けて左官業や屋根葺きなど他の職人さんの都合で現場Aへ行ったり現場Bに行ったりして
効率よく、職人さんの手間が遊ばないように回していました。
今でもこの方法なら現場Aの材料がなければ現場Bの仕事をする。現場Bの材料もなくなればリフォームに行く。
といったことで、何とかなるはずなんですが、どうも一軒づつ終えないといけないというイメージが強すぎていけません。
今は状況が状況だけに、お施主様も分かってくださるはずです。
一部の消費者のように買占めに走らず、可能な限り貴重な建材を分け合ってお施主さんと協力しながら、
うまく人工を振り分けて働いて欲しいと思います。


全国のお施主さんにお願いいたします。
今は建材も不足しております。東日本の復興でそのうちに職人さんも不足します。
貴重な職人さんを活かすためにも、多少の工期延長や建材変更のご理解お願いいたします。
ここでわがままを言ったら被災者に怒られます。
彼らは住む家すらないのですから
よろしくお願いいたします。
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